内容説明
著者の藤重先生は、吹奏楽コンクールの全国常連校である精華女子高校を、部員5人の時代から育ててきた高校吹奏楽の名指導者。毎年入れ替わる生徒たちをその都度導いて、全国大会常連校の吹奏楽部を作りあげた。そして2015年に、前年まで吹奏楽コンクールに出ていなかった活水学院に異動、たった1年で全国大会に導くという快挙を達成した。そんな著者が語る、子どもの能力を引き出す教え方の極意。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
michi44
6
ここに書かれていることに「奇跡」は何一つありません。30年に及ぶ指導者(吹奏楽だけでなく教育全般)としての自己研鑽の集成です。2018/05/01
KTakahashi
6
日誌を書かせていると言います。藤重氏はそれを4時間かけて読んでいるそうです。それだけで,奇跡です。2018/02/22
AKO
5
100パーセントの内容が共感できたし、日頃感じていることだった。音楽の本当の目的を見失わず音楽を楽しみ、自分以上に人を大事にできて、社会に通用する人間になって、大事にされる人になれれば、人生は豊かになるだろう。2018/05/03
スリカータ
4
「奇跡」というタイトルに惹きつけられたが、特に驚くような指導法は見当たらなかった。例えば、文章に起こせないような著者の雰囲気、指揮台に立つだけで生徒に与える安心感のようなものをお持ちなのだろうと思った。2018/02/03
tkokon
3
【技術と心構え】○指導とは「ストーリー」を伝える仕事。細かい技術は後からでもよい。○意識の低い人には「頑張り方」を教える。○「日誌」には何を書いても良い。(全ての日誌を毎日4時間かけて読んでいる!)日誌からその人の様子がわかる。○1分あれば練習できる。1分は120拍=30小節。つまり10小節を3回練習できる。●技術的な話はほとんど出て来ず、人としての心構えや音楽の楽しみ方が紙面の大半(練習内容も生徒が決める)が、行間に圧倒的な音楽に対する造詣や、教える技術のノウハウがにじみ出る。技術があっての心構えだ。2018/01/10