音盤博物誌 片山杜秀の本(2)

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音盤博物誌 片山杜秀の本(2)

  • ISBN:9784903951072

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内容説明

吉田秀和氏も激賞した前作『片山杜秀の本(1) 音盤考現学』に続く第2弾。
シューベルトを近眼派音楽の夜明けと断じ、金満的ヴィブラートの淵源はクライスラーにありと喝破、信時潔から坂本龍一に至る隠された楽統を暴き出し、ショスタコと恋愛映画の意外な親和性を解明する──
音盤の博物学者・片山杜秀が渡り歩いた傑作・問題作。『レコード芸術』誌の人気連載「傑作!? 問題作!?」の後半50本を完全収録!

岡田暁生さん推薦!

「僕なんか逆立ちしてもかなわない人」──私は片山さんを誰かに紹介するとき、いつもこう言うことにしている。
片山さんは異形の文体の持ち主だ。こんなにも凄まじい凝集力をもつ文章には滅多に出会えない。 ひとつひとつの単語がまるでウェーベルンの音符のように、読者の脳髄の中で次々爆発する。しかもこんな核分裂みたいなセンテンスが、ロッシーニのテンポで機銃掃射されるのだ。そして彼が書いたものを読み終わると──いつだって音楽が、思想が、社会が、時代が、それ以前とはぜんぜん違って見えてくる。
かつて福田恒存は吉田秀和のことを「真の音楽批評家の名に値する日本で唯一の人」と呼んだが、僕にとって片山さんは「真に21世紀の音楽批評家の名に値する唯一の人」である。
──岡田暁生(京都大学准教授、中公新書版『西洋音楽史』著者)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takao

1
ふむ2024/10/27

ニールキャサディ

1
音盤考現学も凄かったが、この本も博覧強記に圧倒される。音楽から文化文明批評に話が及び、それも決して恣意的な解釈ではなくきちんと説得力を持って、議論が展開されている。まだまだシリーズ本があるのが嬉しい。菊池成孔が今日本で一番良い文章家とラジオで話していたが、深く同意。2014/03/14

タイコウチ

1
紹介されるのはクラシックばかりなので、聴いたことがあるどころか名前を知っているものもあまりない。にもかかわらず不思議に面白いのは、音盤解釈をネタに文化・社会を語りつくす話術の力だろう。堅苦しく古めかしい言葉遣いがブレンドされた軽妙で調子のいいアジ演説のような文章に、古今東西の蘊蓄がこれでもかと盛り込まれ、現代音楽マニアのオタク魂が炸裂している。さまざまなクラシック現代音楽がいまだ次々と制作されていることを教えられるとともに、好きな音楽に真剣に耳をすまし、自由に楽しむという原初的な喜びを思い出させてくれる。2013/04/29

Cell 44

0
永遠に読んでいられる。2017/07/03

ドミニク

0
★★★★☆

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