内容説明
よい学校とは、
問題のない学校ではない。
問題を共有している学校である。
カリキュラムや授業や学びについて、
フィンランド教育をはじめ、
最新の研究成果をわかりやすく提示。
また、学校改革における論争的な課題についても提起する。
教育問題に対する思慮を深める基礎を提供する。
現場の問題解決に役立つ知識や見識を扱った教師のための本。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆう。
21
教職課程の教育方法論のテキストです。しかし、内容のとても濃い本でした。著者は、よい学校を問題のない学校ではなく、問題を教師と子どもと親とで共有され、その解決に向けて協力し連帯し合っている学校だと指摘します。そのためには、どんな教育が求められるのか、学びとは対話的なコミュニケーションを通じて行われるものであり、ただ聞く授業とは違うことや、専門家としての教師は反省的実践が重要なことなんだということも指摘されていました。デューイの子ども中心主義の思想やヴィゴツキー理論など、教育方法は奥が深いと思いました。2015/03/27
すみけん
12
これからの日本の教育の在り方をわかりやすく示唆してくれている。世界と日本の教育の歴史の流れも書かれており、今なぜ「21世紀型教育」が必要なのか、流れの中からも、現在・将来の社会構造からも理論的に理解ができる一冊。若い先生に読んでもらいたい。2015/04/14
bonbon99
6
学生時代によく読んでお世話になった著者。基本的な教育方法学がわかり、学校や社会での学びについて知識がつく。方法も重要だが、そこにパッションもいれないとね。2018/03/03
takeapple
5
現在の学校をめぐる問題点が整理でき、今後の展望が見えた。なるほど、マスコミで報道されている事実も、論調も?と思っていたが、この本を読んですっきりした。でも、そういうことなら文科省何やっているんだ?21世紀の教育をまかせて大丈夫なのかと不安になる。娘の学校の先生にも、教職をめざす近所の子にも読んで欲しいなと思った。「学びの共同体」って素晴らしいと思う。2010/08/29
ソーシャ
5
専門家による教育方法学のコンパクトな入門書。従来の教育の方法とその問題点から、現在どのような学びが求められているのかまで、なかなか考えさせられる本でした。この分野はもう少し詳しく知っておきたいですね。2014/09/26