徳間文庫 死角形の遺産

著者名：大沢在昌【著】

徳間書店（2018/05発売）

• ISBN：9784198926274

内容説明

ベストセラー作家の原点となる傑作ハードボイルド！

誤配された一通の封筒が若き総会屋・井田を事件に巻き込んだ。配達人は殺され、本来の受取人は謎の自殺を遂げていた。友人と共に封筒を開くと、凶弾に倒れた世界的ミュージシャンの歌が録音されたたテープが。そして綾乃と名乗る女が現れ……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[魔魔男爵]

題の意味は『死の直前に四角形のカセットテープに録音されたジョン・レノンの未発表曲を音声認識キーとするコンピュータ制御の金庫に納められた信者280万人の新興宗教の長老の遺産』である。普通の作家なら『ジョン・レノンの未発表曲を探せ!』という冒険小説にするだろうが、長編第四作で、アイデアが有り余っている天才大沢の作品なので、ジョン・レノンネタは前座に過ぎない。遺産探しに巻き込まれる主人公は、商法改正に対応した、スマートな総会屋の青年。暴力も恫喝も使用しないナウイ総会屋の物語だけでも一本書けるのに、斬新なキャラを

2017/08/10

[もっと寝たい(店主)]

1982年と大沢氏デビューの２年後の２６歳の時の作品か。う～ん、意慾的だし構成も未熟ながらしっかりツボは得てるんじゃないかな。 例えば、松本清張の西郷札や江戸川乱歩の二銭銅貨が、中味が濃いのと同様に、この作品にも大沢氏がアイデアを温めていたんじゃないかなと思えるところを感じました。 他の感想と同じく、総会屋のボスとヤクザ達の尻切れトンボ感は???。 最後の原の種明かしは、稚拙だけど(鈍い私には適切)、形式美としては良いと思いますよ。

2016/09/22

[sachi]

大沢在昌氏にパンドラアイランドに続き2作目？かな？ハードボイルド目指たのかなあ？普通のサラリーマンだが、社会に物凄いコネクションを持つ、推理も冴えてる、でも趣味は鳥人間の飛行機械の設計。こんな人居たら素敵だなー。ルパンの世界だ。ストーリーは、殺された歌手が遺したテープで金庫が開けるかっていう、、私的には、どう考えても、あっちの世界に行ってしまっている、あんまり凝ってない内容だったなあ。ハードボイルドがmainて事で、仕方ないか。

2018/06/14

[Nina]

原さんのキャラクターが魅力的です。コンビで事件を解決していくのでテレビドラマになったらおもしろそうです。

2011/03/19

[まろ]

総会屋のお師匠さんとやくざのおじさんがほとんど絡まなかったね。

2012/04/08