一日の苦労は、その日だけで十分です

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一日の苦労は、その日だけで十分です

  • 著者名:三浦綾子【著】
  • 価格 ¥1,386(本体¥1,260)
  • 小学館(2018/05発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784093886185

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内容説明

導かれて生きる。三浦綾子最後のエッセイ集。

 人間の罪、弱さ、ゆるしを描きつづけた作家・三浦綾子が遺した愛にあふれる言葉の数々。「冬のあとに春の来ない人生もある」「人生には往々にして意地悪がひそんでいる」と書きながらも、「なるようになる。なるようにしかならない」「一日にできる仕事は、量が決まっている。明日のことは心配しない」と道を照らす。自らの病気も苦難も「すべてが神様の贈り物」であるとあるがままに受け入れ、その恵みに感謝の念をも抱く。でも、だからといって「病気に協力することはない」と、前向きに自分の人生を生きることを考える――。
 深い信仰に根ざしたその生き方から浮かび上がるのは、“愛”と“感謝”と“学び”の心。大上段に振りかざすのではなく、自身のいたらなさや苦い体験にも触れながら、弱い立場の人々や道に迷う若者たちに温かいまなざしを向け続ける。その思い、時を経ても色あせない言葉は、私たちが一日一日を大切に積み重ね、より良い人生を歩むための指針となるに違いない。没後20年を前に届けられた、やさしさに満ちた最後のエッセイ集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ひらちゃん

70
三浦綾子さんの言葉は読んでいて小気味よい。病魔と生きてきたと言ってもいい程なのに、明るさがあって自省してしまう。タイトルの「一日の苦労は、その日だけで充分です」はキリスト教の言葉らしいが、今の自分に毎日かけたくなる言葉である。明日は新しい明日として迎えたい。昨日のことは忘れてしまえと言って貰えたようだ。最高の男友達であった夫と共にいる写真は多く、いつも一緒だったとあてられる。そんな人に出会えたのは幸せだっただろう。隣り合わせにいた死について信仰は救いだったのかもしれない。2021/01/30

あつひめ

66
聖書そのものは読んだことがない。今まで三浦綾子全集などを読んで、その中に聖書の教えに近い表現などもあり少しは頭の片隅にある気もする。優しさと言う言葉だけでは言い尽くせない思いやりのある生き方と冗談も言えるような面白味のある綾子さん。ホン物とニセ物で書かれている「私事、この度死去しましたのでご連絡申し上げます…」という挨拶通知。死というものは、実際にどんなことが起こるのか誰も知らない。だからこそ怖がらず生き抜きたい。私も自分の言葉で最後のお別れをしたいと思う。心に止めておきたいことがたくさん出てくる一冊。2019/02/17

Kei

54
読み終わると、自分が汚らわしく思えます。清々しい読後感。美しい日本語に触れると、しばらく、私も、綺麗な言葉づかい。(笑)2018/12/16

薦渕雅春

29
1999年に77歳で亡くなられてる三浦綾子さん。本著は三浦綾子記念文学館の監修で、1960年代から1990年代までの著者のエッセイから編集されてるよう。『氷点』が完成したのは1963年の大晦日、私が生まれた年だが、翌年1964年に朝日新聞社の賞を受賞したとのこと。『氷点』は今年、初めて読んだが素晴らしかった。『塩狩峠』はBOOKOFFで買ったもののまだ積ん読。来年には読みたい。本著にかえって、タイトルの「一日の苦労は、その日だけで十分です」はキリストの言葉らしい。明日はまた明日自身が思い煩うであろう、と。2019/12/28

むつこ

28
思った以上に生真面目な印象を受けたエッセイ集。大病を経験すると人生観も変わるよねという印象と共感を持った。2021/10/02

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