内容説明
植物は20の感覚で思考している──
ベストセラー『植物は〈知性〉をもっている』で、驚きにあふれた奥深い植物の世界を見せてくれた著者が描く、人間と植物の新しい関係。
動かずに生きる道を選んだ植物は、かわりにさまざまな能力を磨くことで未来を切り拓いてきた。記憶力や特殊な運動能力、さらには人間もまねできない擬態力やインターネットのような分散化能力まで─。今や地球上のあらゆる場所で繁栄する彼らは、いわば生物界の超エリートだ。過酷な環境にも適応し、共存していくその能力に、今こそ人間も学べることがあるのでは? 宇宙開発や環境問題の解決のために活用できたら、私たちの未来は、どのように変わるだろうか?
最新の科学で、〈植物と人間の驚異の未来〉を刺激的に描きだした野心作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
59
植物は動物ではない。前著「植物は知性をもっている」の実践版。約6億年前に動物と別れ動かない選択をし、地球上の生物の全重量の約80%を占める。戦略は弱点を持たない事。特徴はモジュール化と分散化。脳がなくても可能な記憶力、火事でも再生する繁殖力、芸術的な擬態力、筋肉なしでも動く運動能力、激辛中毒のように人の脳を操る唐辛子の能力、インターネットの様な分散化能力、構造力:建築への葉脈の応用、環境適応能力、資源の循環能力、動物・ヒトには理解困難な9つの能力。人は宇宙では植物なしでは生きられない。人の未来の鍵は植物だ2019/07/19
とろりんとう
7
同一者の著書『植物は〈知性〉をもっている』に続く実践編。植物の記憶力・繁殖力・擬態力・運動能力・操る力・分散化能力・美しい構造力・環境適応力それぞれの能力の凄さに驚く。昔は数百種類の多様な植物を食べていたが、此処1千年で小麦、米、トウモロコシで人類の摂取するカロリーの約6割を賄っている危険な状況。植物の集団行動・集団的知性は人間社会にも陪審定理として活かせるが、現代社会はヒエラルキーによる少数者の決定で進んでいる。合理的な思考だけが知性と思っているのは人間の傲慢で、本能によるメカニズム重要。2025/10/09
犬養三千代
6
2018年3月24日 スティファノ·マングーゾ 2000円 植物のしたたかさやそれを元に建築に活かす人間など興味深い。 新種も続々発見されている。 しょくぶつの奥深さ、面白さ満載。 又吉さんの「ヘウレーカ」に取り上げたらいいような内容です。 2018/11/29
ine
5
植物には人間に食糧や癒しという役割だけでなく、人類が将来生きていくためのヒントがつまっている。動物は、脳という司令塔を作ったことによって決定的な弱点を作ってしまった。一方で植物は、それぞれの組織が自律的に動くことで子孫を残してきた。その植物の自律性を、人間の集団意思決定機能などの社会組織に当てはめるのは難しいと感じたが、これだけ科学が発展していても、まだまだ植物から学べることは多いと思った。2020/03/07
みゃん
5
「ワルカウォーター」砂漠の空気から水分を集める建築物、すごいな。2019/09/12
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