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内容説明
二千五百年もの歴史をもつ仏教。その始点にして中核と言い得るのが「縁起」なる法則だ。だが、「これが縁起だ」という定説は、仏教全体としてはいまだ存在していない。本書は、和辻哲郎、三枝充悳といった第一級の知識人、仏教学者が縁起をめぐり繰り広げた論争を俎上に載せ、なぜ彼らが虚構を実体視する罠に陥ったのかを検証。縁起とは何であり、仏教とは何であるかを、透徹した思考で浮かび上がらせた、類例なき書である。
目次
第一章 縁起という迷宮/第二章 皮相な論争理解──第一次縁起論争の解剖(上)/第三章 真の対立点へ──第一次縁起論争の解剖(下)/第四章 仏教学者たちの戦い──第二次縁起論争の深層/第五章 生命主義とポストモダン── 仏教の日本近代とその後/後記
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