内容説明
戦国の世から466年続く祟り。
六人の女の無念が仇なす日本最恐の実話怪談!
大正4年「福岡日日新聞」で連載された稀代の恐怖実話――「九州一の怪談」。
これは、戦国大名・宗像氏の跡目争いで、側室側が正室側を斬殺した「山田事件」を端に、殺された6人の女人の怨霊が巻き起こしていく凄絶な祟り話の記録である。
だが、この話にはまだ続きがあった。
昭和、平成を経て、現在までに関係者300人以上が呪い殺されている日本最大級、かつ現在進行形の怨霊譚。その全貌がいま明らかに !
世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島の知られざる裏歴史。
九州の戦国と怨霊が、いっちゃん怖かたい!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
澤水月
28
大正に地方紙に書かれた「九州一の怪談」を種本に現代でも起きている怪異が…書かれてなかった。まさか注釈再解釈と終盤は筆者による「持論の展開」が延々続くとは…80ページごろに印象的な祟り談あるが、持論の第2部までも150p…戦国裏話や土産物屋の郷土史冊子分厚い版みたいな。竹怪談のレーベルには無理がないか? 戦国もの好き、九州に縁がある人なら面白く読めるかもしれないが実話怪談ではない2018/05/08
かおりんご
24
ホラー。と言っても歴史書みたいで、まったくもって怖くない。家督争いに巻き込まれた姫君たちの祟りだそうだが、出てくる人物を知らないし、興味ないし、何より身近じゃなさすぎて怖くない。そもそも、世の中には無残な死に方をした人なんてたくさんいるのに、どうしてこの姫君たちだけそんなに祟るパワーがあるのか疑問。2019/04/28
qoop
7
大正期に書かれた戦国怨霊譚を種本に校訂や注釈を加えたのち、後世の出来事にも祟りの陰を見出そうと試みた二部構成。前半は戦国悲劇を軍記にトッピングした講談風の趣だが、後半はオカルティックな牽強付会さを感じる作風で、色合いの違いを感じた(種本の原点に当たっていないのでこういう印象なのかも知れないが)。怪談温故知新の感があり、竹書房ホラー文庫としては新機軸なのかな。本レーベルのこれまでの読者層とどこまで重なるのか気になった。2018/05/04
いきもの
6
実話怪談系と同じレーベル(?)だが、内容は怨霊譚郷土史。資料としては大正時代の怪談本をメインに執筆年代がやや怪しい歴史資料で補足している形。郷土史的な本としては読めなくもないが、後半はこじつけが強引すぎる。2022/03/13
mutu-bird
4
小野不由美の「残穢」が好きで、その中で話にからむ九州最強の階段「奥山怪談」が気になっていた。その一点で本書を手に取ったが、想像してたより業が深い!ストーリー仕立てでないところが余計に面白い。2022/09/01