内容説明
社会の実際問題をどのように把握し、解決の道筋を見出すことができるのか。レヴィンの実践的洞察の到達点。心理学に多大な足跡を残したクルト・レヴィンの古典的名著が待望の復刊! 文化と再教育の問題、家族や工場での小規模な対面集団における葛藤の問題、少数集団、特にユダヤ人集団の社会心理的諸問題など、社会生活の実践的な問題の「診断」や解決策の探索を扱っています。 第2巻『社会科学における場の理論』と同時刊行です。
目次
第1部 文化の変更に関する諸問題
第1章 アメリカとドイツとの2、3の社会心理学的差異
第2章 文化の再建
第3章 ドイツの特殊例
第4章 行為、知識、および新しい価値の受容
第2部 対面集団における葛藤
第5章 社会的空間における実験
第6章 結婚における葛藤の背景
第7章 時間的展望とモラール
第8章 産業における慢性的葛藤の解決
第3部 集団間の葛藤と集団所属性
第9章 少数集団の心理社会学的諸問題
第10章 危機にのぞんで
第11章 ユダヤの児童の養育
第12章 ユダヤ人の自己嫌悪
第13章 アクション・リサーチと少数者の諸問題
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
7
部分が足し算的に全体を作れば全体に変化はない。が、部分が相互作用すれば全体も変化を続ける。足し算的静力学がモデルの個人-社会関係は、ロジスティクスの加速とマスメディアの電子化によって、物流と情報の速度が変化する20世紀に変更を迫られていた。心理学はこの変化に形態(ゲシュタルト)という動力学的モデルを充て、個人-社会関係の更新を試みた。著者はこのゲシュタルト心理学をベースに、諸個人が相互作用するユニット=集団に注目する。本書は、グループ・ダイナミクスによって社会心理学を立ち上げた著者の様々な実践報告である。2021/11/01
yakisamako
0
人の行動や思考は個人の性質ではなく、個人が所属している集団によって影響される。グループダイナミクス理論の提唱者であるレヴィンの論文集。論文が書かれた年代(1936-1946)と自身がドイツからアメリカに亡命したユダヤ系であることからユダヤ人に関する論文が多く「ユダヤ人の自己嫌悪」のグループ論などは、ユダヤ人に限らず現代社会にも通用する内容だった。一番読みたかった「結婚における葛藤の背景」”結婚は1つの集団的状況であり、それゆえに集団生活の一般的特徴を示す”そう、結婚は最小の集団なのだ。そりゃ葛藤も起こる。2022/06/21
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