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内容説明
青年弁護士だったカストロが、盟友の医師チェ・ゲバラらと共にキューバ革命を成功に導いてから約六〇年。その間キューバは、アメリカ政府の経済封鎖やカストロ暗殺計画に屈することなく、国民が平等で、教育費・医療費が無料の理想国家を築き上げてきた。キューバ危機という、核戦争の恐怖をも乗り越えた二人の革命家から、我々はいま何を学ぶことができるのか? 現在までのキューバ史を壮大なスケールで描く。
目次
はじめに
第一章 キューバ革命前史
第二章 革命の決行と国民の蜂起
第三章 社会改革と忍び寄るアメリカの脅威
第四章 キューバ危機が勃発――米ソ帝国主義の正体
第五章 生き続けたキューバ革命の民族主義
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coolflat
14
なぜカストロとゲバラはキューバ革命を起こしたのか。彼らの業績とその動機、そしてキューバ革命が起こる歴史背景、ラテンアメリカ圧政の歴史とその背後でうごめく資産家たちの人脈と資金の流れを、広瀬隆ならではの視点で解析している。個人的には、広瀬隆は陰謀的とは思わない(広瀬隆本で重要なのは、広瀬特有の煽り口調といった“質”ではなく、そこに書かれている個人名やそれにつながる人脈や資金の流れといった“情報量”である)が、本書は『赤い楯』のように、そういった“広瀬隆節”はそれほど見受けられないので、抵抗感は少ないと思う。2019/10/21
ryuetto
4
キューバ危機について、勉強したくて読んでみました。なぜ、そういう状況に陥ったのか? と。いろいろ歴史が詳しく書かれていて参考になります。カストロとゲバラについても、名前を知っているだけで、何をしたのか、どんな人なのか、全然知らなかったので、教えてもらって助かりました。ラテンアメリカ諸国が、いろいろ大変なのは、よく伝わったと思います。2019/10/18
syuntaro
4
【キューバ現代史をラテンアメリカの視点で描く】本作を読んだのは、青年弁護士だったカストロが、盟友の医師チェ・ゲバラと共にキューバ革命をなぜ起こし、どのように成功させたかを知りたかったからだ。革命後のアメリカからの経済制裁、カストロ暗殺計画、キューバ危機という核戦争の脅威などの数々の試練を乗り越えた二人の革命家がどのように感じ、動いたかを知ることができた。そこから教育費・医療費か無料で、皆平等の理想国家を築きあげたのは見事である。筆者のキューバへの入れ込み方が若干強い感があるが、斬新な視点で面白かった。2018/08/18
Sei Nishiyori
2
著者のアメリカ感が前面に出ているが、キューバの歴史は勉強になった2018/09/03
通行止め
1
ゲバラよりもカストロの方を賞賛する内容。あるいはキューバ革命の流れよりも南米全体の歴史などにスポットを当ててる印象。まあゲバラのことはすでに散々語られてますしね。理想のために死んだゲバラと、孤立したキューバを何十年も守り続けてきたカストロ、どちらもカッコいい2019/07/17