光文社古典新訳文庫<br> 世界を揺るがした10日間

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光文社古典新訳文庫
世界を揺るがした10日間

  • ISBN:9784334753658

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内容説明

1917年11月。ロシア革命のさなか、アメリカの若きジャーナリスト、ジョン・リードが、革命の指導者(レーニン、トロツキーら)から兵士、農民、さらには反対派(ケレンスキー)までを取材。当時のビラや新聞などの資料も駆使して、冬宮の占拠など刻一刻と変動する革命の緊迫した現場を臨場感あふれる筆致で克明に描いた20世紀最高のルポルタージュ。ロシア革命100周年企画第2弾!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マエダ

87
十一月革命の克明な報告でありそれ以上でも以下でもないという本書、社会主義や当時の情勢を知れ、呼吸が聞こえてきそうな生々しい描写が良い。2017/12/19

藤月はな(灯れ松明の火)

86
農民や労働階級の為に、平等でより良い国を。ロシアは大国に支配権を握られず、資本主義によって分断されない国を生み出そうとしていた。その革命の産声や入り乱れる党、当時の人々の熱狂と奔走が伝わるルポタージュ。終わりが見えない中で少ない備品でドイツと戦う事に疲弊し、閣僚への不信感を募らせる兵士達の訴えが悲痛だ。そして右派・左派共、自分が属する組織とは真逆の思想を訴える組織には徹底的に自分達の理論を強調し、糾弾する姿勢は今も昔も変わらない。だが士官候補生への虐殺に怒り狂う電話交換手の女性陣にたじたじになる労働者の姿2020/05/07

molysk

71
ロマノフ朝を打倒した三月革命から半年余り。困窮する民衆はケレンスキー率いる暫定政府を見限り、帰国したレーニンの下でボリシェヴィキが支持を集めていた。首都ペトログラードに入ったアメリカのジャーナリスト、ジョン・リードが目にしたのは、兵士や労働者からブルジョアジーまでが直面する混乱と衝突、政党間で繰り広げられる激しい論争とプロパガンダの応酬、ケレンスキーの武装蜂起を鎮圧して権力を奪取するボリシェヴィキの姿であった。社会主義者であった筆者の目は公平とは言えないが、十一月革命を克明に記録した屈指のルポルタージュ。2024/01/27

ころこ

39
著者もこの本も全く知りませんでした。著者はジャーナリストとなっていますが、今でいうアクティビストではないでしょうか。全く公平ではないし、ロシアの11(10)月革命という一部しか描かれていない割には冗長でした。しかしまず驚くのが、著者が若干31歳の時に書いたということと、僅か32歳で死んだということです。歴史の本が多く出版されても、なお本書が読み継がれているのは、この著者の熱気とそれが一瞬の輝きだったということが文章で伝えられてきたからではないでしょうか。著者ジョン・リードと妻であり文筆家であるルイーズ・ブ2021/06/11

seki

25
アメリカ人ジャーナリストによるロシア革命の迫真のルポタージュ。古典的名著とも言われるが、内容は俯瞰的に整理されておらず、とにかく読みづらい。しかしながら、革命の息づかいがリアルに描写されており、当時の感覚的なものが伝わってくる。様々な身分、労働階級が入り混じって展開する革命の混乱具合は想像を絶した。彼方此方で行われる政治家、民衆の熱い演説会。国家とは誰のためにあるのか考えさせられた。次回は、もっと基本的な知識を入れてから読もうと思う。2020/01/31

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