内容説明
キリスト教と日本の出会いは美しい言葉を生み出した。ザビエルの遺志を受け、近代日本を訪れた4人の宣教師が綴った「日本語文学」と、それぞれに趣き深いその人物像を伝える。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まーくん
51
日本に初めてキリスト教を伝えたザビエル。イエズス会創設メンバーである彼は宣教の志に燃え東洋に赴く。現地の言葉の大切さに気づき、短い期間であったが日本語の習得に励み布教の礎を築く。二世紀に及ぶ禁教の後に再び日本にやってきた近代の宣教師。ザビエルの志を継ぎ、高い日本語能力習得に留まらず、日本文化を深く理解し多くの人々の尊敬も得たカンドウ神父ら4人の宣教師について述べている。ホイヴェルス神父の戯曲「細川ガラシア夫人」など、彼らは皆、優れた著作(日本語の)を残している。著者郭南燕さんの伸びやかな日本文にも驚嘆。2019/04/26
なおこっか
4
宣教のためにまず自らが現地語を習得することを奨励したザビエル君と、時代下ってもその志を継ぎ、日本語で語り綴った宣教師たち。彼らが日本にどのような印象を受けたか、逆に日本人たちもどのような影響を被ったか、多面的な記述が充実している。日本人の中でも、文士たちへの言及があるのも親切。宣教師たちがまず表現した中に、禁令期の殉教の物語、細川ガラシャの物語など、悲劇的なものが目立つのが興味深い。遠藤周作と縁深かったネラン神父は、須賀敦子さんの知己でもあったそう、今度紐解いてみよう。2019/03/06
Sumiyuki
3
良書。宣教師たちは日本を理解し日本に受容されるために、日本語を学び、本を書き、話した。西洋人が日本語で書いた本を中国人である著者がまとまる。カンドウ神父、ネラン神父が印象的。遠藤周作の留学費をネラン神父が私費で捻出したとは知らなんだ。日本のキリシタン弾圧を有名にしたのはヴィリオン神父。極東の島にわざわざ布教に来るとは、まさにおバカさん。ローマ字。@宗教は信仰の心構えが重要であり、religionは信仰の対象に重点が置かれる。2018/06/05
Ai Camo
3
宗教は教えに対する心構えを重視し、religionは神自身に心を寄せキリストの人生をよく見つめることになる。だから仏教でありキリスト教であることは十分にありうる。というかんじの一説にものすごく納得しました。参考図書のおばかさんと街道をゆくはぜひ読みたいです。2018/05/10
まおしお
1
イエズス会のフランシスコ・ザビエル。モンマルトルの丘で同志7名で“清貧”“貞潔”“聖地巡礼”の請願を立てたのが「イエズス会」の始まり。この本では彼がバスクの生まれで、この地方の言語が日本語と文法、発声が似ているという。日本に来た神父の何人かがバスク出身で語学習得し易かったとか。以外な事実でした。 18.72020/03/03
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