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内容説明
人類史上いまだ550人ほどしかいない宇宙飛行の経験者。この特別な職業の実態とは――。選抜試験の中身と求められる資質、ユニークかつ厳しい地上での訓練、搭乗待ちの焦燥感、そして船外活動や実験など宇宙での活躍まで。JAXA宇宙飛行士室長などを歴任し、その奮闘と素顔を間近に見てきた著者が、細部から全体像まで描きだす。日本人初の国際宇宙ステーション(ISS)船長・若田光一氏への特別インタビューも収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
57
ロマンだけではやっていけない仕事だということは重々承知していたけれど、求められる能力の幅広さには、適性や才能という自分ではどうしようもない部分がかかってくる重圧を感じた。選抜試験についてはほかの本を以前読んでいる。誰もが一度は憧れる職業だと思うけれど、ハードルはエベレスト以上、宇宙規模である。2016/04/09
hatayan
44
著者はJAXAの立ち上げから宇宙飛行士の選抜まで関わった宇宙開発の実務家。日本人をISSに搭乗させるためにNASAと交渉、宇宙開発がギブアンドテイクで貫かれている実情も伝えます。宇宙飛行士でも実際に宇宙に行けるのは運次第、頭脳だけでなく忍耐強さも求められるとします。火星などの深宇宙探査には日本人が活躍する余地が十分にあること、民間の参入などで宇宙ツアーが現実的なものになりつつあるとする明るい未来も紹介。 宇宙飛行士の選考試験に密着した『ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験』と合わせて読むとなおよいと思います。2020/02/22
zoe
27
みんなの憧れ宇宙飛行士。その職場の大半は地上なのだけれども、飛ぶための訓練が山盛り。ミッション時の職場、日本のISS利用権は12.8%。日本実験棟利用権は51%。たどり着くまでの準備が大変。宇宙飛行士の試験、飛行までの訓練、ミッションスペシャリストの試験、飛行時の成果。長期滞在。コマンダーへ。「第五章 これからの宇宙飛行士」には、鳥瞰的(宇宙的?)な意識や言葉に触れることができる。2019/09/15
Kent Kaseda
17
『宇宙飛行士選抜試験』の試験官であったJAXAの方による、宇宙飛行士の仕事内容の紹介である。宇宙飛行士たちは、一般の我々とはかけ離れた職場に生きている。だが、だからこそ我々は彼ら彼女らから大いに学ぶことができる。2018/06/03
そうぺい
14
初読。amazonKindleにて。柳川さんの作品は初めて。参考資料として。もちろん面白かったです。柳川さんは宇宙飛行士選抜試験を行った人であり、NASAやロシア等々と交渉も…と、まあロケットを開発されたりもされてる宇宙開発のスペシャリストの解説及び広報本です。個人的にはもっともっと書いてほしいwお忙しいんだろうなあ。ともかく、試験のことはもとより、日頃の訓練等々もざっとですが知れてなにより。情報公開が当たり前の昨今とは言え、国によってはトップシークレットですから。今後は中国のことなんかも知りたいなあ…2020/02/20