STANDARD BOOKS<br> 南方熊楠 人魚の話

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STANDARD BOOKS
南方熊楠 人魚の話

  • 著者名:南方熊楠【著】
  • 価格 ¥1,232(本体¥1,120)
  • 平凡社(2018/04発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784582531619

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内容説明

今年生誕150周年を迎えた知の巨人の遺した膨大な原稿を1冊に精選。自然科学、民俗学、宗教学、歴史学、文学を軽々と横断し、古今東西を渉猟できる未知の読書体験がここに。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

88
私にとって南方熊楠と言えば、博覧強記の変人で、粘菌研究家でもあり、岩田準一氏と共同で男色文化研究に携わっていた日本の文理の垣根を越えた研究家という人物。南方氏の文章はやや、読みにくいですが、好奇心の塊と頭の中に膨大量のインターネットベースを組み込んだような思考が伺え、ワクワクします。特に子守言葉研究、「桃栗3年柿8年」の嘘や七草の定義の不確かさ、「燕石考」、エグすぎる西洋の人柱との比較は愉しい。そして「山姥の陰垢(いびくそ。凄い名前だ・・・)」を砂糖を掛けて食べても大丈夫だったという記述にお茶を噴きました2017/09/15

トムトム

22
熊楠さんのエッセイ?いやはや、物知り!日本の伝承、外国の伝承などを羅列。それらの起源や根拠を探ってみたり、残酷なことや性的なことに触れてみたり、たまにクスリとくるユーモアをまじえてみたり。難しい単語や知らない漢字が出てきて少々読みにくいのですが、それを差っ引いても面白かったです!最後の数行。古代ギリシャの哲学者に、村の老婆が言った。「手で触れられる地上に答えがあるのに、なぜ触れる事も叶わない天上に答えを求めるのか?」。今まで色々考察してあーだこーだ言ったうえで、これ!おしゃれだ。2020/02/01

はるわか

15
人柱の話。2018/03/25

roughfractus02

12
辞書的な知は、一つの主語にリンクされる属性を述語として列挙し、一つの項目とする。一方著者は、述語を固定して主語を入れ替えたり入れ替えた主語に続く述語を入れ替えてリンクを飛ぶようにしつつ、古今東西の言い伝えをネットワークしていく。『十二支考』の虎の話では残酷、血、赤、赤い花と属性を表す述語が入れ替わり、人魚の話では骨が薬になる、肉が食べられる、姦淫されると述語を入れ替え、さらにエイ、ジュゴン、山椒魚等の主語の入れ替えにシフトする。関東大震災後皇居で発見された人骨に関する「人柱の話」が興味深い(25編収録)。2022/11/25

nnnともろー

6
知の巨人。このシリーズは貴重。2017/12/02

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