新潮文庫<br> 電車道(新潮文庫)

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新潮文庫
電車道(新潮文庫)

  • 著者名:磯崎憲一郎【著】
  • 価格 ¥572(本体¥520)
  • 新潮社(2018/04発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 150pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101390321

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内容説明

ある男は家族を捨て洞窟に棲み着き、やがて小さな塾を始める。またある男は選挙に落選し、雑木林を飛ぶムササビの幻影と恋の傷を抱えたまま、電鉄会社を興す。ふたつの破格の人生が交錯する高台の町を、大震災、敗戦、高度成長と、電車は何代もの人生を乗せて絶え間なく通い、町と世界を変容させる。東京近郊の私鉄沿線の百年の変転に、この国と私たちの人生の姿が立ち現れる魅惑の物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。

96
☆7.0(5点満点なのですが) この『電車道』は生きて動いている物語だ。 電車は常にレールの上を走り続けている。 町は開発され発展を遂げている。 時間は後戻りせず歴史を確かに刻んでいく。 なにより人々は、 この本の中に“文字”としてあるだけでは飽き足らず、 それぞれの人生を背負いながらも、縦横無尽・思う存分に駆け回り、この本の中に、住人となって暮らしている。2021/04/06

to boy

22
なんとも感想を書きにくい話。ストーリーというものが無く、二人の男を主軸とした時の流れが脈略なく描写されその隠し子、孫のはなしなどが延々と語られていく。ちょっと退屈だけどなんか読み続けたくなる不思議な魅力も持ち合わせたりしていた。世代なんてしょせんこんな風に脈絡なく進んでいくものなのかもしれない。2018/02/11

そうたそ

11
★★★☆☆ 東京近郊の私鉄沿線の辿った歴史を名もなき二人の男らの人生と共に描き出す長編。話自体は決して長くはないのだが、読み終わったあとにものすごく濃密な話を読んだ気になる。電車と人の過ごした百数年間。その長い歴史の中にどっぷりと浸かった心地になる。話の筋という筋はないが、ずっと読んでいたくなる文章。本作のようなスタイルは「日本蒙昧前史」にも引き継がれているような。著者にしか書き得ないような唯一無二の文学。好みは分かれそうだが、おすすめできる逸品。2024/07/20

keiniku

8
磯崎憲一郎、2冊目。日本蒙昧前史も「今まで読んだことのないタイプ」の面白さだが、 こちらも。 時代を超えて生きている鳥からの鳥瞰図みたいな視点から、急降下して一人の人生の断片を追い、それが他の人間と直接的にまたは観察的に繋がって、 一人ひとりの小さな生が、大きな人の営みとなる…  また他の磯崎作品も読みたくなった。2020/09/22

shouyi.

8
「本の雑誌 増刊文庫王国」で紹介されていた。 磯崎憲一郎さんの本はは初読だが、本当にすばらしい小説だった。電車の歴史を縦糸にしながらも描かれているのはいきいきとした人間の姿。しかもその登場人物たちの魅力的なことといったら…。磯崎さんの筆力を感じずにいられない作品。2020/03/30

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