内容説明
人間ドックの結果で話が弾むようになる、中年という年頃。ようやくわかった豆腐のおいしさ、しぶとく減らない二キロの体重、もはや耐えられない徹夜、まさかの乾燥肌……。悲しい老いの兆しをつい誰かに話したくなるのは、変化するカラダがちょっとおもしろいから。劣化する自分も新しい自分。好奇心たっぷりに加齢を綴る共感必至のエッセイ集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
74
腰痛、老眼、白髪、肌トラブル……だんだんと私も実感し始めているカテゴリのエッセイで、共感というよりもこれから老いに向かいどうやって生きていけばいいか、と考えるモードになった。私も無自覚に年齢を重ねていて、中身が幼いと指摘されることもある。自分の体をどういたわりつつ運用していくか、日々思考しながら過ごしていきたい。2018/04/11
ホークス
47
著者の肉体的な加齢現象の話。あっけらかんと何でも書いてしまうので、身につまされながらも大いに笑った。「食べかたが汚くなった」という話は悲しいけど分かるなあ。ちゃんと食べている筈なのに口の端から垂れたり落ちたり。 ちょっとの事なのに、自分の感覚と実際の違和感が嫌だ。漫画を読めなくなった話も分かる。べつに漫画を卒業した訳ではない。実は絵と台詞の両方を追いかけるのが面倒なのだ。余裕を持って楽しめないと言った方が良いかも知れない。著者も一緒に年をとっているんだと思うと、少し気が楽になった。2019/01/21
ユメ
39
角田さんのエッセイはどんなテーマの文章も楽しく読ませてもらっているが、実は何より参考にしているのは加齢についての文章かもしれない。というのも、角田さんが「20代の頃はこんなことを考えていた」と綴っておられる心境が時折ぎょっとするほど今の自分に似ているので、この先何が待っているか、角田さんのエッセイを道しるべのように感じているのだ。老いによって身体に変化が起こることを諸手を挙げて歓迎するわけにもいかないが、自分自身が変わっていくことには面白味もある、と人生の先輩が書いてくれることで心が少し軽くなった。2018/07/05
Shoji
33
角田さんが45歳ころから50歳頃にかけて書いたエッセイです。わたしというものの容れもの、つまり体について書かれています。ご自身は、健康体質であると自覚し、フルマラソンも完走されるほどの体力の持ち主。一方で、転んであちこち骨折もなさっている。単におっちょこちょいなのか。45歳を過ぎれば、そりゃあ、あちこちガタも来れば、はっきりと自覚する老化もあるものだ。そんな「あるある」がたくさん詰まっていましたよ。面白かったです。2025/04/08
harupon
31
角田さんが49歳の時のエッセイ。アラフィフの変わりゆくカラダを綴っている。とはいえボクシングジムに10年以上通い、ランニングを5年以上続けているお方。継続は力なりって思う。まだまだ若いと思いつつ、じわじわと老化を自覚していく。私の場合は、アラフィフの頃はそうだったなぁ~とあの頃を思い出し共感しかない。2022/05/18
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