内容説明
著書『日本の地下経済』（2002年発売）にて、それまで本格的に扱われてこなかった「地下経済」研究・分析で、注目のデビューを果たしてから15年。
ビッグデータの解析、AI技術の進化やビットコインなどの仮想通貨…オモテ経済が様変わりするなか、その負の面である地下経済も大きく様変わりしている。
パナマ文書で明るみになったタックス・ヘイブンを使った大企業・富裕層の税金逃れのほか、闇カジノ、闇ウェブ、振り込め詐欺、覚せい剤売買、貧困ビジネスなどのアングラビジネス……。本書は、地下経済が様変わりするなか、地下経済の日本の第一人者が、満を持して、再度自身の専門分野に切り込む注目の一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きみたけ
66
著者は「ホンマでっか!?TV」でお馴染みの門倉貴史先生。JKビジネス800億円、危険ドラッグ1200億円、ヤミ金融7300億円、脱税7兆7000億円。。闇風俗、暴力団産業、貧困ビジネスなど地下経済が日本経済に与える影響について解説。地下経済がどのような経済なのか、性風俗産業の最新の動向についてや弱者をさらに苦しめる貧困ビジネスの実態レポートなどを詳しく紹介しています。特に性風俗産業の記載は全体の3分の1を割いており、実体験に基づいた（かどうかは分かりませんが、それほど詳細で）迫真のレポート内容に○。2023/08/28
ケー
20
「ホンマでっか!?TV」ではかなり変わった印象を受ける門倉さんだが、本業の経済研究者としてはニッチな分野を研究する方として知られている。それが地下経済研究。目に見える経済だけが全てではない。一般社会では思いつかないような方法でも経済は回っている。本書は性産業や犯罪行為がどのようにお金を回しているかについての概説書。具体的な改善策を提示するわけではないので少し読み足りない箇所もあるが、大まかな実態を知るという点ではとても読みやすく、おススメ。2018/05/06
hk
16
地下経済とは統治機構が把握できていない経済活動全般をいう。統治機構は税収増のため、地下経済を炙り出す様々な施策を繰り出している。だが地下経済の住人も手を変え品を変えサバイバルに余念がない。本書はこのイタチごっこを、具体例をあげて紹介している。「回春」「白タク」「４万円を５万円で買うことの便益は？～クレジット枠と現金の付け替え？～」「ＪＫ作業所・ＪＫ占い」「ちょんの間」「ぐるぐる病院」「ＡＶは熟年層と女性に活路？」「乱交パーティ⇒公然わいせつ罪」「ＰＩＧＳ地下経済加算の皮算用」など蘊蓄集としてどうだろうか？2019/02/15
よっしー
12
★3 テレビとは違う印象の著者だった。信頼性はなんともだが、巨大な地下経済というのがどういうものか、少しは分かった。2018/11/05
vinlandmbit
12
古本屋で購入。性風俗と地下経済の章が特に著者の力が入った内容でした。経済を学び直してますが地下経済についても頭の片隅に置きながら学びすすめたいと思います。2018/08/09
