内容説明
「病は気から」。無理せず楽しく物事を考えて、病気が嫌がる生き方をしよう。ともに古希を迎えた日本の漢方の第一人者・丁先生と人気イラストレーター南伸坊さん。十年来の「主治医と患者」が、健康のこと、世の中のこと、人生について明るく語り合う。漢方における人間の3つのタイプ「実証」「虚証」「中庸」。これまで世の中は、アグレッシブで無理をしがちな「実証」タイプをもてはやしてきたが、そろそろ変わっていいんじゃないか。漢方の第一人者による「中庸」に生きる秘訣とは。中国を発祥に日本の歴史の中で独自に発展してきた漢方医学。さまざまな漢方の話とともに日本人の来し方行く末を考える爆笑対談。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Sakie
17
38度2分の熱に浮かされながらでも読める面白さ。飲み薬でがんが治る時代はいずれ来る。だとしても、中庸と摂養が人間には大事なんだと、丁先生は重ねて言う。風邪を引くということは、なにか不摂生をしたということ。二日酔いでへろへろしていた私自身が体内に菌を呼び込んだのである。East asian medicine=東亜医学。日本と中国、朝鮮、インドまでを含めた医学・薬学の話が何回聞いても面白い。古来、流動的に進化(後退を含め)してきた医学は人間の英知の結晶。歴史も効用も大切です。丁先生の生い立ちがとかく印象深い。2019/09/26
アリーマ
10
ふんわりほんわかした漢方トークだが、アメリカの医療が江戸時代化している(!)とか、丁先生のアメリカ勤務時代の給料の出所は某元国王とか、東亜と東洋の概念の差異とか、漢方は気血水なんて言うから胡散臭いんだよね(!)とか、なかなか楽しいくせ球が放られてくる。頭が疲れた時にオススメな、サクサク読みやすい楽しい対談集。健康とは何か考えてみたい時にどうぞ♩ ★★★★2019/02/04
海
6
4/5点。丁&南タッグ2冊目。漢方のことをさらに深く知りたくて手に取ったけど、主に丁先生の生い立ちだった。時代が違うと日本での話だけど日本じゃないみたい。丁先生は韓国の方で子供の頃貧乏だったらしい。家が校庭にあったり大学時代は寺に居候されたり。心に残ったのは素晴らしい人々との出会い。特に医療従事者の先生方。私はずっと体調不良で病院を転々としてきたが、素晴らしい医療従事者なんて出会った試しがない。良い出会いは運なのか?人柄?時代?十分に面白かったけど、漢方の知識を得たい目的だと物足りない。2019/08/27
シュレッダ
2
これのまえの二人の対話本も借りてきてある。なんかやりとりが面白い二人だ。2019/12/29
老齢症状進行中
1
前作「漢方っておもしろい」に続けて読みました。丁先生の波乱万丈の人生に頭が下がります。事実は小説よりも奇なりですね。かかりつけの内科でも普通に漢方を処方してもらっていますが、漢方の定着までにこんなドラマが潜んでいたとは驚きです。丁先生には、100歳以上現役として活躍された某医師のようにぜひ長生きして頂きたいものです。南さん、いいお医者さんと漢方のPR、ありがとうございました。2023/05/28