日本経済新聞出版<br> 河井継之助 近代日本を先取りした改革者

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日本経済新聞出版
河井継之助 近代日本を先取りした改革者

  • 著者名:安藤優一郎【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 日経BP(2018/03発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 540pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784532176327

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内容説明

民は国の本 吏は民の雇
武士の時代の終わりを見通し、財政・藩政の立て直しと近代化に生涯を捧げた男。
「幕末の風雲児」のもう一つの顔に迫る。

◆越後の英雄のもう一つの素顔
河井継之助というと、戊辰戦争で新政府軍相手に善戦しつつも非業の死を遂げた悲劇の武士というイメージが強い。司馬遼太郎の歴史小説『峠』で好漢として描かれたことにより今なお人気も高い人物であり、彼を取り上げたノンフィクション、フィクションも数多出版されている。しかし実は、戊辰戦争に至るまでのその人生はほとんど知られていない。
河井は「維新の三傑」西郷・大久保・木戸のように、京都を舞台に政治活動に奔走したわけでも、坂本龍馬のように、脱藩して活動の場を広げることもなかった。権力闘争に狂奔する中央政界の動向からは距離を置き、あくまでも長岡藩にとどまったうえで、欧米列強を模範にその富国強兵に邁進した。一言で言うと近代化である。

◆未来を見越し近代化に尽くしたその生涯を描く
継之助の人生は、いわば長岡藩の官僚として財政そして藩政を立て直すことに捧げられた。来るべき近代日本を見通し、その魁の役割を長岡藩に担わせようとした。西洋の事情に通じた開明派藩士で、明治政府の近代化政策を先取りした人物だった。
本書は、幕末の解説で定評ある筆者が、明治維新、つまり河井継之助没後150年を迎えるに際し、戊辰戦争と結び付けられがちな河井の生涯を読み直すことで、その歴史的役割を解き明かすもの。時代の変わり目、財政の立て直し、官と民のあり方など、その目指したものは、今日の日本にとっても大いに参考にすべきものがある。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Tadashi_N

32
戊辰戦争がなければ、行政改革で有名になったはず。知ってて負け戦に突っ込まざるを得ない感じ。2018/10/25

如水

26
河井継之助…幕末の麒麟児か亡国の元凶か意見が二つに分かれる所ですが、今の世の中では『英雄』として崇め奉られている(?)方かと。作者が記載している通り、司馬遼太郎作「峠』で一躍有名になった彼を掘り下げかつ客観的に記載した本です。なので「峠」を読まれた方にとっては補足事項や時間軸が分かりやすい内容になってます。ただ、司馬遼太郎、実は短編で「英雄児」と言うのも書かれているんですね~。実はそちらの内容についても補完されてます。英雄というのは、時と置き所を天が誤ると、天災の様な害をすることがあるらしい…深い🤔 2019/03/25

ようはん

17
幕末の有名人物ながらもその事績と生涯はあまり知らなかった為、図書館でこの本を見つけて読んでみた。藩内部の財政改革や軍制改革に成功して当時としては有能な人であったのは間違いないんだろうけど、戊辰戦争で主戦派に立ってしまった判断ミスで長岡藩を焼け野原にしてしまい民衆から恨まれる結末になってしまうのは激動期の敗者の厳しさを感じる。2020/05/31

おくてつ

5
司馬遼太郎の「峠」で描かれた河井継之助。「峠」を読んで知っているよって思っていたけれど、帯に「司馬遼太郎が描かなかった、もう一つの生き様」なんて書いてあったので、それなら読んでみようと手に取った。 峠と照らし合わせて読んだわけではないですが、人間ドラマより、彼の経済官僚としての施策の中身が詳しく書いてあった印象です。なんせ、日経からでていますから。2018/05/07

ミチ

3
この激動の時代に生き長岡藩という小藩で名を残した事が歴史の中で活きている事が凄い。少しだが歴史というものが近い存在になった。2022/05/29

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