角川ソフィア文庫<br> 現代語縮訳 特命全権大使 米欧回覧実記

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角川ソフィア文庫
現代語縮訳 特命全権大使 米欧回覧実記

  • ISBN:9784044001230

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内容説明

近代日本黎明期の明治4年から1年9ヵ月間にわたり、米・英・欧州各国を歴訪、それぞれの自然風土、政治経済、歴史文化までをつぶさに視察した明治日本の知識人は、西欧社会に何を感じ、日本の未来をどう考えたのか。第一級の比較文明論ともいえる大ルポルタージュのエッセンスを抜粋、圧縮して現代語訳。背景や意義をわかりやすく解説する註解も数多く配し、すらすら読める! 美麗な銅版画108点収録、文庫オリジナルの縮訳版。

序 文  

第一編 アメリカ合衆国の部
第一巻 太平洋渡航  
第二巻 アメリカ合衆国総説  
第三~四巻 サンフランシスコ―最初のアメリカ体験  
第五~九巻 大陸横断鉄道の旅  
第十巻 コロンビア特別区  
第十一~十三巻 ワシントン―条約改正交渉待機の日々
第十四~十六巻 北部巡覧の旅  
第十七~二十巻  アメリカ出発まで

第二編 イギリスの部
第二十一巻 イギリス総説  
第二十二~二十三巻 ロンドン 1   
第二十四~二十五巻 ロンドン 2
第二十六~二十七巻 リヴァプール  
第二十八~三十巻 マンチェスター、グラスゴー
第三十一~三十二巻 エディンバラ、山岳湖水地方遊覧の旅  
第三十三~三十六巻  ニューカッスル、ブラッドフォード、
第三十七~三十九巻  スタッフォード、ワーリック、
第四十巻 ロンドン後記  

第三編 欧州大陸の部(上)
第四十一~四十三巻 パリ 1  
第四十四~四十六巻 パリ 2  
第四十七~四十八巻 パリ 3 
第四十九~五十一巻 ベルギー  
第五十二~五十四巻  オランダ総説、ハーグ、ロッテルダム、
第五十五~五十六巻 西部鉄道でプロイセンへ  
第五十七~六十巻 ベルリン、付ポツダム  

以下、全百巻

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かんがく

15
かの有名な岩倉使節団の視察報告書。原本は極めて膨大だが、重要な部分のみ抜粋して丁寧に現代語訳と注釈がしてあるので文庫一冊で明治初期の日本人がどのように米欧各国を見たかがよくわかる。この時代に外国に行って、文化や社会に対してこれだけ分析を行えていることに関心する。久米が西洋人の宗教、欲望、共同体といった面に特に注目していることがわかった。2020/04/28

たこ焼き

8
時代を経ても意外と各々の国民性が変わっていないことがわかる良書。西洋は欲に正直に行動し、東洋は徳を積むために行動する。西洋は公園などをつくり社交の場が好きだが、東洋は家に庭を作り外に出ずにくつろぐのが好き。西洋は実体がある学が好きだが、日本は抽象的な思想を好む。博物館が西洋でうまれたのも実物を見ることで産業発展に寄与させるという思想があるから。継続的にビジネスをすることでブランド(評価)が定まってくる。少量の取引では信用、ブランドは作られない。2024/02/10

さんとのれ

1
飛行機も各種の旅行便利グッズもない時代に行われた、一年以上にわたる欧米への視察旅行。各国についての観察及び分析、そして日本に向けての提言を記録したもので、尽きない好奇心、探求心、知識欲そして何よりハードスケジュールをこなしつつこれだけの記録(原本はこの何倍も長い)を付け続けた体力に脱帽。2021/09/16

寒がり

0
明治初期に欧米諸国を訪れた岩倉使節団の一員、久米邦武の見聞録。原著の読みづらさと膨大さに気後れしていたので、このようなダイジェストは有り難い。 一年半に渡り毎日のように視察、条約改正交渉、社交が続くハードスケジュールに驚かされます。そんな中で政治、産業、市民の生活と、なんでも記録してやろうという久米の貪欲さは感動的ですらありました。 各国の発展の度合について、久米は勤勉性が重要であることを強調しますが、列強の発展は植民地からの搾取と表裏一体であったことを知る現代の我々にとっては複雑な読後感も残ります。2022/02/08

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