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内容説明
慶応から明治に改元されたのは1868年10月23日だった。それから150年、ほぼ真ん中に日本史上未曾有の「敗戦」をはさんで、多くの出来事が起き、たくさんの人びとが現れ、そして消えていった。それらの歴史と人物のなかでも、みなの記憶にそれほどとどまっていないと思われるものを探し出し、眺めていこうという意図で書かれたのが本書である。
【目次】
明治天皇の皇女と夫たち/明治、昭和の生前退位/民衆憲法と美智子皇后の絶賛/貧乏華族と化け猫女優/海舟と諭吉「犬猿の仲」の真相/勲章辞退とノーベル賞/「十六代将軍」の七〇年/敗れた軍人たちの戦後/大物たちの「不貞」と角栄研究ほか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新父帰る
5
余白であり、こぼれ話であるから、通常は歴史書の俎上に上らない話題満載。比較的皇族の話が多かったという印象。さすが岩倉具視の家族の話題には事欠かなかったようだ。16代将軍・徳川家達の話はこの本で初めて知った。真偽は別として大鵬が八百長相撲をやっていたという話にはとても驚いた。東久邇宮稔彦王の終戦後の騒動には読んでいて、ハラハラした。最後に、高慢な態度で接した東条英機夫人のエピソードには、ちょっと「えぇ?」という感じだ。肩凝らさず読める。2018/08/09
Melody_Nelson
5
サブタイトルにあるように、「こぼれ話」集で、1つの章の中でもとりとめがなかったりするが、ちょっとした空き時間にサクッと読むのに適している。自分の興味ある人物に関しての記述は面白い。特に今村均の記述は期待を裏切らず、嬉しかった。皇族・華族についての記述が多いが、個人的にさほど詳しくなく興味もないので、そこは流し読み程度。戦後の天皇制についてどうするかという、皇族の中での意見の相違などは意外だった。2018/04/22
あまたあるほし
4
うまいなぁ。面白いし、仕事が丁寧。2018/03/21
シンショ
3
副題にあるこぼれ話という名の通り、歴史の本筋から離れた知らない話題が多く楽しめた。歴史を紐解くには資料が必要で、日記や日誌などは書かれた当時のことがわかる資料として重宝されるのだが、人は日記でもカッコつけたい気持ちがあり本当の事を書かないということは私自身にもある。「東久邇宮日誌」の件などからも、文章に残っているからといって歴史の真実はこうだ!とは簡単には言い切れないと感じた。2022/03/06
鈴木貴博
1
近代の皇族、華族に関する著作が多い浅見氏による、近現代のこぼれ話。23の章に亘り様々な話題を語る。多くの興味深い話題が採り上げられているが、特に勝海舟と福沢諭吉の関係、書き換えられる日記、徳川家達、森鷗外と井伏鱒二に関する話が印象に残る。2019/01/12