内容説明
最近のスマートフォンやソーシャルネットワークサービスの劇的な普及によって,良くも悪くも私たちの生活が大きく変化しました。しかし,これはまだ序の口で,遠くない未来には,これまでに人類が遭遇したことのない大きな変化を目の当たりにするでしょう。
その主役となるのが,本書で取り上げている「自動運転」「知能化都市」「ロボット・アンドロイド」などの最先端の情報通信技術(ICT技術)です。これらの技術は,これまでのパーソナルコンピュータや携帯電話などのように一種のICTデバイスとして人間社会に関わるのではなく,自動車,街,行動支援・話し相手などとして直接,私たちの生活に深く関わることが大きな違いです。つまり,飛躍的に進化したICT技術が,私たちの生活のあらゆる場面に関わってくるのです。
このような急激な変化に対して,私たちの社会はしっかりと準備ができているのでしょうか? そんな疑問を投げかけ,それを解決するために必要な視点は何かを教えてくれるのが本書です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
momogaga
22
図書館本。こどもの頃描いていた未来予想図が、すでに技術的には完成しているんですね。次のステップはインタラクションをどうしていくかという事ですね。2016/11/03
BluePlanet
5
★3.0 2016年7月10日発行。ICT技術の普及速度がこのペースでいくと近未来はどのようになっているのかということで、自動運転システム、知能化都市におけるエコシステム、コミュニケーションロボット、アシストロボット、VR,BMI、感情認識技術について解説。特にそれぞれの分野におけるステークホルダー、人間の適応性、パーソナルデータの活用など、問題点と実現性について説明。若干学術的な面が強いが、こういう研究が進むことで一気にICT技術の普及が加速されていくんだろうなぁと近未来が期待されました。2017/06/24
りうかん
3
これからの技術に対する(自動運転・ロボット・VRなど)現実的な課題、実行可能かどうかではなく、必ず導入されるであろう技術それぞれを活用するにあたってどのような問題点が起きる可能性があるかを分析した、ある意味現実的な一冊。ただし内容を本当に理解するにはかなりの専門知識が必要だと思われます。私にはよくわからない部分が多かった。2017/03/26
たいそ
3
ICT技術が解決すべき、ELSI(倫理的、法的、社会的課題)について。新しい技術が生まれると、今までになかった問題や課題が発生するので、それらを予想し、備えておくことは大切だということがわかるが、それ自体がオプトイン的な姿勢であって、海外との差異を広げることになるのではないかいな、とも思った。「ICTは急激な小型化などで一気に公的な場に持ち込まれ、マルチステークホルダーの利害衝突が一気に持ち込まれるため、従来のような漸近的な問題解決が困難になっている。」2016/08/19
kaz
1
自動運転システム、知能化都市におけるエコシステム、コミュニケーションロボット、アシストロボット、VRなどによる体験、BMI、感情認識技術等のそれぞれについて、ステークホルダー、人間の適応性と信頼感、人間力への影響と人間の関与、パーソナルデータ活用というフレームワークで整理。未来を見通すというほどではないが、考え方を整理するうえでは面白かった。 2016/11/27




