内容説明
うま味成分に関する研究が注目されるなど、「食」の科学的な研究が進んでいます。食品メーカーで分子レベルの研究から新商品が開発されたり、フランス料理などで科学的な知見にもとづく調理技術が応用されたりしています。「食の科学」分野で活躍中の大学研究者やメーカー研究者から取材した、「おいしさ」を感じるとは、また「おいしさ」を作るとはどういうことか、「食」分野での研究の最前線を、わかりやすく紹介します。
目次
第1章 おいしさとはなにか
第2章 おいしさを生む化学変化
第3章 おいしさの素を探る
第4章 食材のおいしさを探る
第5章 調理から生じるおいしさ
第6章 おいしさを作るテクノロジー
第7章 おいしさを感じる脳と味細胞のしくみ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
146
おいしいものが好きです。みんなそうですよね。( ¨̮ )。タイトルある通り多岐の角度から説明があり、それは納得いっております。でもね「おいしさと栄養」「おいしさと健康」なんかについてもう少し深掘りしていると、更に良かったと言うか少し期待していました。おいしいを感じる為には健康である事が欠かせず、健康を保つ為にはおいしい食事が支えていると。医食同源。後ね、脳がドーパミンをはじめとした脳内物質を駆使して儂をコントロールしようとしているのな。おいしいものたくさん喰えよと。飽食の時代、自己管理が大切に思うんよ。2021/02/14
なかしー
25
面白いけど、化学の知識が多少ないとわかりずらいかも? 文字が多めで、図解がちょっと少ない印象。 逆に文字から自分で図式化していく訓練になった。 知っている内容もちょこちょこあったが久しく使っていなかったニューロンをつなぎ合わせる体験ができた。2018/12/17
プル
24
面白い。あまり深すぎることは書いてないし、知っていることも書かれているし、多少化学の話が入っていても読みやすい。どうして美味しくなるかはもちろん、不凍素材の将来性、チーズは日本酒にあうこと(日本酒も色々あるけどね)、香料の分析の進化…最近の事も分かるし、新書ってやっぱりいいですね。2019/06/10
abc99deg99
10
タイトルに惹かれ読んでみることに。食べ物を食べたとき「おいしい」って感じるけどおいしいって何だろう?そんな疑問に答えてくれる本。簡単に言えばおいしさは生命維持の為に備わった快感。肉や米、だし、調味料、熱、香り、色等テーマ毎に美味しさを追求していて飽きずに読めた。命をいただき、微生物等の力も借り、先代の人々の知恵や工夫のおかげで今の食生活がある。現代でも何故口にすることができるのか明らかになっていない食べ物があるなんて想像もしていなかった。化学変化の部分は文系の私にはキツくて飛ばしました。。2020/08/08
きゅ
9
食や料理って本当に奥が深い。外食だと「なんでそんな高いの?」なんて思ってしまうこともあるけど、想像以上に手間暇かけて丁寧に作られているんだろうなぁ。︎︎"火を止めてから入れてください"等の注意書きにも重要な意味があったなんて。料理ってこだわり出したらキリがないし習得まで時間もかかるけど、こだわるのも楽しそうだなぁ。楽しむ余裕があるくらいゆとりのある生活を送りたいものだけど。家庭料理ですらひとつひとつの作業の意味を理解した上で作るのは大変、お母さんは偉大。2022/02/18