内容説明
「史上最高の最悪なセックス!」──ロマンス作家による書評サイト・〈Wonk-o-Mance〉より
身ごもるために、准男爵の息子と「契約」を──全米が絶賛するリージェンシー〈ブラックシア・シリーズ〉開幕!!
史上最高の最悪な──
「いったいなにをしているの?」
「まずキスからはじめようと思って」
「その必要はないわ」
「まずはぼくを誘惑するべきじゃないか?」
「これはビジネスの取引です」
夫の急死でマーサは窮地に立たされた。遺言状によれば領地は評判の悪い夫の弟に相続され、子供のいない彼女は追いだされる。だが、彼女が跡継ぎを身ごもっていれば、話は別だ。そこでマーサは一計を案じ、ロンドンでの放蕩が過ぎて父親に謹慎を命じられ、隣の領地にやってきたテオに取引をもちかける。毎日「子づくり」に協力するのと引き替えに大金を支払うと。ビジネスの取引だったふたりの関係は、日を重ねるにしたがって複雑に絡みあい、互いの見えなかった部分に惹かれるようになり──。
原題:A Lady Awakened
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZU@ 《フィフティシェイズ・フォーエバー》
24
HOTシーンは多かったけど、果たしてこれをHOTシーンと言えるだろうか。子供を作る為のお仕事。子種、子種って、全然ときめかない。帯の書評が過激だっただけに残念(^o^;)2017/06/29
たまきら
23
故あってどうしても妊娠しないといけない堅物未亡人が、ついに親の堪忍袋の緒が切れ、ロンドンより田舎に追い払われたボンボンに目を付けて打診するのですー子種を買う、と。いやあ、これだけロマンスのかけらもないセックス描写はロマンス本ではありえないでしょ!また、今まで読んできた中でも有数のひ弱男子なんですよ、少なくとも出だしは。素直な彼がどんどん周囲の人たちの影響を受けて変わっていくところが良い!いつもは女子サイドな自分がすっかり彼に肩入れしちゃいました。農業経営の描写も良かったです。2017/12/16
choco
9
徹底した礼節を重んじるも、心根は自愛溢れる未亡人になりたてのマーサ。その自愛ゆえ堕落した隣人テオに子供作りの協力を仰ぐ。亡夫の弟に爵位を継がせないがため。ストーリーが至極。放蕩者テオは父に田舎に追いやられて腐ってましたが、得意方面の依頼とあって手慣れたように毎日頑張る。その頑張りがマーサには全く通じず、冷ややかな評価。前半はその滑稽さに大笑い。こんな展開初めてw。後半からはテオ自身の成長と、マーサの頑なさが雪解け心温まる展開につながります。それにしても本当にテオは良い人。豚にだって好かれちゃう。星5つ。 2018/10/26
矢田ふみえ
5
なんだかなぁって感じ。2018/03/06
aiko
4
とてもとても深い作品でした。 使用人らを守る為究極の自己犠牲を払おうとする未亡人と、彼女に買われた人生に迷う放蕩者。二人は期限である一月の間触れ合いを通してどんどん変わっていく。一切の喜びを拒み、人を救うため身篭ろうとするヒロインは楽天的なヒーローを通して己の視野の狭さに気づき、ヒーローは彼女を通して自らも地主として、人々の幸福へ尽くす事を学んでいく。 そこへ人権や教育、農地の囲い込みへの対応等が絡み、充実の読み応えでした。こんな作品に出会えるのは幸せ。2019/11/06