もののけ解題 妖怪ばなし七変化―――常識では判別できない怪しい存在

個数:1
  • 電子書籍

もののけ解題 妖怪ばなし七変化―――常識では判別できない怪しい存在


ファイル: /

内容説明

常識では判別できない怪しい存在。
大まかに
・妖怪
・変化(ヘンゲ)
・幽霊
に三分類される。

「妖怪」とは、その名のとおり徹頭徹尾アヤシイ存在。
河童やのっぺら坊や烏天狗のように、
現実には存在し得ない異世界のパーソナリティーである。

『もののけ解題』は、現在「妖怪」や「あやかしの存在」として名を持ち、認識されているものを、
一旦「もののけ」の段階まで遡り、その存在理由を鑑み、
名付けられた背景としての歴史を繙いた論考の連作である。

本稿においては「ヘンゲ」と「狸囃子」をとりあげた。

武家と禁忌、芸能と社会、迷信の本音と建て前……
「迷信」や「妖怪」を合理的に利用した江戸人のセンスについて、
思いめぐらせていただければ幸いである。

案外、現代人の方が迷信深かったりするのかも・・・?


■目次

●一之巻 小咄 へんげ獣
・エロいきつねと気取りのたぬき
・変化するモノ
・物語の中の「ヘンゲ」
・犬はなぜヘンゲしないのか?
・平田篤胤の発見――ヘンゲの呼び名
・偉大なる変化
・漢語と大和語
・「カッコ良く」呼ばれたい
・江戸のエスプリ
・怪談『ていていこぼし』
・音の世界をひもとく
・犬の種あかし

●二之巻 巷説 狸囃子
一、「都市」と「音の怪異」
・江戸の狸囃子
・殿様が聞いた「狸囃子」
・文豪が聞いた「狸囃子」
二、「本所」の記憶
・町場の末
三、御家人と「お囃子」
・旗本の不良がたむろする場所
・楽屋裏の侍たち
・御家人囃子 ばか囃子
・狸囃子の正体
・活躍した「無用の人」



■著者 高山宗東
1971年群馬県生まれ。近世史研究家、著述家、ワインコラムニスト。
東京大学先端科学技術研究センター協力研究員、大阪市立ワインミュージアム顧問などを務める。
執筆作品には『幕末・維新 長州傑士列伝』『ヤバイ日本史』『安くて旨い! ワイン図鑑 気軽に、楽しく飲みたい 「365日、ワイン宣言!」』『怪談のウンチク101 大江戸オカルト事情の基礎知識』『名字図鑑 名字でわかるあなたのルーツ、性格、運勢、適職・・・』『いま、「東北」の歴史を考える』『お言葉でございます』『地蔵びより』『お見舞い道楽。』「世界の腕時計」 文士と時計 株式会社ワールドフォトプレス 発行「義経伝説紀行」 江戸の義経 日経BP社 発行「ワイン王国」株式会社料理王国社 発行「ASAhIパソコン」朝日新聞社 発行などがあり。