危機の政治学 カール・シュミット入門

個数:1
紙書籍版価格
¥2,255
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

危機の政治学 カール・シュミット入門

  • 著者名:牧野雅彦【著】
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 講談社(2018/03発売)
  • 3月の締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/31)
  • ポイント 600pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062586733

ファイル: /

内容説明

稀代の法学者カール・シュミット(1888-1985年)。のちに「ナチスの御用学者」として非難される戦前の『政治的ロマン主義』や『独裁』といった著作から、戦後の『大地のノモス』や『パルチザンの理論』に至るまで、その全主要著作をシュミットの人生と具体的な史実との関連の中で読み解いていく。朝鮮半島有事の危険が叫ばれる今こそ、「非常事態」や「例外状態」の理論を提示した思想家を読まなければならない。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うえぽん

39
政治思想史の専門家によるシュミットの入門書。ナチスに加担したことから危険な思想家と言われ、その全貌はほとんど理解されていないが、著者は有事が我が国に及ぶ可能性も見据えつつ、彼の議論は危機状態の国家における主権の在り方等に係る憲法の根本問題について洞察を与えると評価。ヴェルサイユ体制、ニュルンベルク裁判に対する厳しい論評に、一定の理解はするが、英米中心の戦後体制派とは相容れないだろう。英米の海洋国家に対抗する「大地のノモス」の追求も、Brexit以後のEUやロシアの海洋志向を見るに現在進行形の課題に思える。2024/03/09

またの名

9
「国家社会主義の基盤になってる法学者ですよ。どうやったら左派の味方になるんですか」とガブリエルが釘を刺すほど左派になぜか好まれるシュミットを、手堅く解説。シュミットに依拠する現代思想系の議論はほとんど触れずにメーストルやドノソ・コルテスといった著作中に頻出する論者、本人が明記しなかったが執筆時に影響を与えたに違いない時代状況とか法学神学の文脈をつなげる。キリスト教保守思想絡みの記述が充実して新しい印象を持てた反面、ニーチェやゲルマン神話に寄り掛かってアンチキリストを演じるナチスを支持した事実がより謎めく。2020/06/14

スプリント

8
ナチスの御用学者として非難されることが多いカール・シュミットを政治学の視点で論じています。2018/05/20

郵便屋

5
入門とあるけど難しかったな。シュミットにとって、キリスト教の重要性とかは何となく理解できたけど、もう少し「友」と「敵」について平易に解説してあるものと期待していた。それでも、ナチスが政権を獲得するに至る中で、シュミットがそれに対抗するために独裁を必要としていたことなどは納得のものだった。いつか再読したい。2018/08/15

左手爆弾

2
「入門」という言葉が入っていなければ、逆にもう少し気軽に読めたと思う。最初から彼の時代のドイツ現代政治をかなりの分量で振り返る。シュミットの入門書のはずなのに、シュミットの名前があまり出てこないという事態に戸惑う。深く読みたい人にとってはいいが、手軽にシュミットの思想を摂取したい人には向かない。逆に後半のホッブズ論は著作の解題がメインになってるせいか、比較的読みやすかった。「政治神学」がキーワードのはずなのに、こうした複雑な構成の中で今ひとつ核心がわかりにくくなっているのは残念。2020/07/16

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12653410
  • ご注意事項