小学館文庫<br> 君のいない町が白く染まる

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小学館文庫
君のいない町が白く染まる

  • ISBN:9784094064957

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内容説明

第18回小学館文庫小説賞受賞、泣ける恋! 

3月23日、僕は高円寺に引っ越した。駅を出ると、炭に焼かれる焼き鳥の匂いが鼻腔をくすぐり、路上ライブの弾き語りが響いてくる。僕の社会人生活がいよいよここから始まるんだと思いながら眠った深夜、幽霊のアカネが現れた。この世を彷徨い続ける彼女はここに置いてくれと懇願してきた。正直に言おう、僕は極度の怖がりである。生きてる人間は怖いが、死んでる人間なんて気絶する。とにかく呪いが怖い僕に選択肢などない。アカネを追い払えず幽霊と同居することになったのだ。その結果、僕はアカネにどうしようもなく恋してしまった。
 これは、12月24日深夜に彼女をあの世に見送るまでの、僕の恋の日記であり、彼女を取り巻く人達の話だ。
 ――アカネ、僕は君をどうすれば引き留められたのかな。
第18回小学館文庫小説賞受賞作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

53
会話文や普通の文章の描写が少しつたない感じがした。展開も、激しく惹かれるものはなかった。無理に多視点にせず、一組のカップルの関係を掘り下げたほうがよかったのかも。2018/03/20

ami*15

46
幽霊との恋。少なくはない設定の物語ではあったけれど、アカネというひとりの女性の幽霊を巡る人物たちの心とそれぞれの恋の行方に強く惹かれました。ジャケ買いですが予想以上に良いと思えたお話だったし、誰かを「好き」になる感情にも色んな形があるのだと実感させられました。アカネとの生活を楽しむケイと陽介という男性に惹かれていく咲夜の物語が並行して展開される。2つの物語はどこで繋がるのか想像しながら読み進められたところが楽しかったし、ひとつになったところで待ち構える展開には感動の気持ちで一杯になるくらいでした。→2018/02/26

よっち

32
新社会人のケイが引っ越した高円寺のアパートで深夜に現れた幽霊のアカネ。なし崩し的にアカネと同居することになったケイが、ともに過ごすうちに惹かれてゆく物語。新社会人として多忙な毎日を過ごすケイの癒やしとなるアカネの存在。そして手帳を拾ったことをきっかけに始まった陽介と咲夜のもうひとつの恋。たびたび視点が切り替わる構成には最初戸惑いつつ、相手を想えば想うほど胸が締め付けられる展開には切なくなりましたが、物語がひとつにまとまってゆく中でそれぞれが自らの恋にひとつの決着をつける、真っ直ぐで不器用な恋の物語でした。2018/03/18

だい

21
絶対に叶わないとわかってる恋は悲しい… それでも人が誰かを好きになって恋をするのは、自由で誰にでも出来ることなのだと思いました。 その相手が幽霊であったとしても、その恋は悲しくて素敵だと思いました。2018/04/14

coco夏ko10角

18
引っ越し先には可愛い幽霊がいて同居することに。それぞれのペアでのことが少しずつ繋がっていって…。クリスマスか雪の降る日に読んだらもっとムード出てよかったかも。2020/04/18

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