内容説明
イスラエルとアメリカは「特別な関係」といわれる。その結節点にあったのが、強い結束と豊富な資金により、政府や世論に絶大な影響力を見せてきたイスラエル・ロビーだ。彼らはイスラエルのためにアメリカの政財界に働きかけを行う連合体である。しかし近年、若年層を中心に「イスラエル絶対支持」を疑問視する声が増えている。アメリカの外交、経済、さらには大統領選をも左右する彼らの実態を、今明らかにする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カレー好き
21
最強のロビー団体といわれるイスラエルロビー。オバマ政権時のイラン核合意から、その圧倒的な影響力に変化が見えてきた。米国とイスラエルの二つのユダヤ社会で大きく変化してきている。多様性と若者の関心。中間選挙も近いしバイデンさんも大変だ。2022/04/02
skunk_c
16
ベテラン・イスラエル・ウォッチャーがアメリカとユダヤ、イスラエルの関係を読み解いた書。アメリカのユダヤ人といえば民主党支持のイメージが強かったが、最近は若手のリベラルと年配の保守層で意識に差が出ているとか。そのためいわゆるイスラエル・ロビーの動きも変わっており、ネタニヤフ右派政権に対し若手ユダヤ人は批判的だという。また、共和党支持のキリスト教右派エヴァンジェリカルがイスラエルを支持する傾向が強まったが、その背景に「約束の地にユダヤ人国家を作る」というキリスト教シオニズムという思想があることは初めて知った。2017/01/15
coolflat
14
米国社会一般の政治的傾向は近年、共和党と民主党の激しい党派対立に見られるように分極化している。民主党支持者は一層左派寄りに、共和党支持者は一層右派寄りにシフトしている。この結果、民主党と共和党の支持者の重なり合う部分が小さくなり、中間層がほぼいないという状況になっている。米国ユダヤ社会もまたイスラエル社会の右傾化と米国社会の党派的な二極化の影響を受けている。この流れの中で登場したのが「Jストリート」というロビー団体だ。彼らはイスラエルの政策を無批判で支持し続けているAIPACなどの既存ロビーを批判する。2016/11/05
かんがく
13
陰謀論的に語られることの多いアメリカのユダヤ人コミュニティ。イスラエルとの関係を軸にしながら、2つのユダヤロビー団体、伝統的なAIPACと新興のJストリートについて記述する。アメリカ選挙におけるユダヤ票の重要性、共和党とネタニヤフの接近、若年層ユダヤのイスラエル離れなど、ユダヤ人に関する現状を詳しくしることができて良かった。2018/12/10
makimakimasa
11
イスラエルと米国に各600万人超のユダヤ人がいるが、主に正統派の前者と改革派の後者(ロシア系より先に移住していたドイツ系の影響)では定義が異なる。六日間戦争は米国ユダヤ人の「祖国」愛に火を付け、AIPAC等のロビー活動活発化、更にユダヤ人以上に「約束の地」を信じるエバンジェリカルが後押し。カジノ王アデルソン夫妻はじめメガ・ドナーは共和党支持者が多いが、米国ユダヤ人の70%は民主党支持で、特に若者(直近は非ユダヤ人との通婚が半数以上)にリベラル志向強く、入植活動凍結を主張するJストリートが新しい受け皿。2024/07/16
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