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内容説明
人生は脇道にそれてこそ。
『謎の独立国家ソマリランド』『謎のアジア納豆』など、“人と違う道”を突き進んできた破天荒なノンフィクション作家・高野秀行。
その人生を振り返りつつ、人生訓を10ヶ条にまとめてみた!
第1条 他人のやらないことは無意味でもやる
第2条 長期スパンで物事を考えない
第3条 合理的に奇跡を狙う
第4条 他人の非常識な言い分を聞く
第5条 身近にあるものを無理やりでも利用する
第6条 怪しい人にはついていく
第7条 過ぎたるは及ばざるよりずっといい
第8条 ラクをするためには努力を惜しまない
第9条 奇襲に頼る
第10条 一流より二流をめざす
ソマリランドに一番詳しい日本人になり、アジア納豆の研究でも第一人者となるなど、
間違い転じて福となしてきたノンフィクション作家が、間違い人生の面白さを楽しく伝える!!
本書はメディアファクトリーから2010年に出た単行本を、新書版として加筆修正したものが底本です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆいまある
104
高野さんの人生指南書。なんて書ける訳ないので、間違いだらけの人生を振り返るしくじり先生的な内容。今までの出版物についても語られているので、ここから高野本を読み始める入門書としてもお勧め。間違う力というより、この人は人がいいのと争いごとが嫌いなのとなんのかんので小心者なので人から見るとよく分かんない努力をひたすら積み重ねているように見える。そうできるだけの知性と集中力もあるのだが。アルコールがないと眠れないというのは依存症気味ではなくてもはや依存症です。人のやらないことをやり続けるのは不安なんだろうなあ。2019/01/07
ずっきん
79
元々はYAだが、20〜40代にも読んでほしいと再刊されたという。50のババアが読んでも、えらいこと面白かった。間違いなく、最初の一歩を踏み出す力をくれる本!2020/07/19
hatayan
70
著者は早稲田大探検部OBで、角幡唯介氏の先輩。アフリカやアジアを探検した経験をもとに世の中を生き抜くエッセンスを説きます。 本当の一流にはかなわない。才能がない者が生き残るためには、ニッチな分野で勝ちに行く「奇襲」が有効。無駄な努力はしたくないからラクする工夫には手を抜かない。完璧を目指さなくてもよい、適当でも始めることが大切。 ユーモアと適度に毒のある文体が『からくり民主主義』を著した高橋秀実氏と似ていると思っていたら、「誰にも真似のできないノンフィクションを書く作家」と紹介されていました。2019/04/13
Tui
62
玉石混淆の『◯◯力』新書戦線に後出しジャンケン甚だしく飛び入り(しかも自分で命名)、たぶん現時点で最強となってしまった一冊。「高野秀行のわかりやすい年表」のわかりやすい無茶苦茶さと、それに続く目次を眺めるだけで心を掴まれる。そして確信する、この本は面白いと。ラクをするためには努力を惜しまない、合理的に奇跡を狙う、奇襲に頼る、などなど。高野さんって、実はとても真面目に計算深く破天荒ぶりを発揮しているんだなと分かる。行動基準の半径がキレッキレに広すぎてマネできませんが、エピソード一つ一つには妙な説得力がある。2019/01/20
Cambel
61
先日ラジオで高野さんの話を聴いたので、寝る前にちょっとだけ読もうと思ったら一気に読んでしまった。高野さんのエッセイ的な新書。数々の作品の裏にある考え方を知れる。熱意だけで無く冷静な論理を大切にしていることがよくわかる。さらに意外だったのが、自分のことを普通と表現していたこと。もっとぶっ飛んだ感性の持ち主かと思っていたが、堅実な考えに基づいた奇襲なのだった。成功する人は、自分を冷静に分析しているのだな。仕事で、米国人の見切り発車で取り敢えず精神に振り回されて消耗していた心が、少し回復した気がする。2022/03/02