内容説明
元アイドルと同時受賞という最悪のデビューを飾った加代子が、担当編集・遠藤や文壇の重鎮・東十条らと時に手をとり時に闘いながら、作家の階段を上り詰めていく、痛快作家物語。 「ユズキ、直木賞あきらめたってよ(笑)」 by 豊崎由美
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
349
先日文庫で読んだ際に初読のはずなのになんとなく既読感を感じていた謎が解けた。『文芸あねもね』に収録されていたのね。スッキリ。2016/04/16
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
343
【作家】という職業を巡る〈椅子取りゲーム〉。可愛らしい表紙。ユーモラスな筆運び。漫才のような会話の応酬。だけど、黒くて怖い側面もある本。作家になる以上に、作家であり続けることの難しさは想像を絶する。主人公の有森樹李は、元アイドルの人気取りを目的とした出来レースの文学賞でデビューし辛酸を嘗めるが、ハングリー精神と策略を駆使し【作家の聖地】山の上ホテルを足掛かりに作家としてのキャリアを重ねていく。しかし〈夢〉を実現するほど孤独の度合いを深めていく樹李。ラストで〈天敵〉と踊ったダンスシーンには救われる気がした。2015/02/25
barabara
332
何だろ、しょっぱなからの刺激的な舞台設定から終末まで、柚木ワールドにどっぷり魅了されてしまった。東野圭吾の歪笑小説でも楽しめた出版界のどす黒い内輪話から、実在の作家のいかにもな登場、惨めな自分に戻りたくない為に四方八方ありとあらゆる知恵を使い、正当に?登りつめていく主人公に痺れる。時に変幻自在なのはご愛嬌(笑)柚木さん、これから作家として無事にやっていけるのか?心配…(笑)筆致のレベルの高さは彼女も確かなものを持っているので消えてほしくない…。2012/12/06
しゅわ
321
【図書館】“元アイドルと同時受賞で存在感ゼロ”な不遇新人作家・中島加代子が、持ち前のタフさと度胸で絶体絶命のトラブルを乗り越える物語です。出版裏話暴露や実在作家名がポロポロでてきてニヤニヤしまくり。自力で道を切り開いてゆく姿は爽快!ですが、後半はちょっとご都合主義&やりすぎかな?かれんさんへの復讐はオーディションまでで止めておいて欲しかったですが、あまりにも意外なところに“カーミラ”が出てきて大爆笑してしまいました。老害・東十条先生や遠藤先輩との…なんともいえない関係が良かった♪ 2014/09/26
なゆ
286
帯の「ユズキ、直木賞あきらめたってよ(笑)」(トヨザキ社長)に惹かれて。読んだらこの意味がよ~くわかる(笑)文壇の裏側を面白可笑しくパワフルに書ききって、こんなこと書いて大丈夫?とハラハラするほど。ものすごい執念でチャンスをもぎ取ってのし上がってゆく不遇の新人作家中島加代子と、担当編集者の遠藤、そして文壇最後のドンファンで団塊クソジジイの東十条先生の3人三つ巴のバトルにワクワク!東十条先生もだんだん憎めないオヤジになっていったし。モデルが容易に想像できる人物や、実名作家に読メまで出てくるのもお楽しみ★2014/04/16
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