内容説明
週刊文春が報じた 大相撲?暴力と暗闘のすべて
◎八角体制で大相撲は再生するか 文・石垣篤志
理事選をめぐる角界相関図
独占告白 理事選惨敗?貴乃花?答える!
◎同時進行ドキュメント 日馬富士「暴行事件」と貴乃花理事解任
貴乃花が激怒した白鵬の「暗黒面」/モンゴルの闇・くすぶる「八百長」疑惑/
八角理事長・尾車親方・白鵬 相撲協会“三悪人”/渦中の貴乃花の激白/
史上初 貴乃花親方、理事解任
◎2007年6月 時津風部屋暴行致死事件
角界「かわいがり」の壮絶と時津風親方解雇
◎2008年8月 大麻所持で現役力士逮捕
北の湖理事長、遅すぎた辞任/現役日本人力士も逮捕
◎2009年8月 貴乃花「私の相撲協会改革宣言」
「貴の乱」の内幕/貴乃花理事当選 策に溺れた守旧派
◎2010年5月 相撲界の闇?暴力団との関係と野球賭博
「野球賭博」黒いリスト/解雇された露鵬、白露山の告発
◎2011年2月 八百長メール発覚
角界汚染「取材メモ」20年全公開 文・武田頼政
独自調査 ガチンコ力士は幕内でも18人!
「ガチンコ場所」が一度だけあった。その仰天の結末!
相撲協会?あらかじめ決められた「お手盛り処分」 文・武田頼政
◎2014~17年 白鵬?問われる横綱の品格
白鵬を天狗にしたのは「この男」/横綱相撲を捨てた白鵬
◎2015年11月 北の湖理事長の急逝と相撲協会の確執
貴乃花親方が初めて語った“我が師・北の湖”
2016年3月 理事長選、一騎打ちで八角vs貴乃花
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
8
日本の国技でありながら黒い噂の尽きない相撲界、とりわけ昨年から今年の事件ラッシュに繋がる十年のスキャンダル史を歴代文春の記事からセレクトしてまとめたもの。八百長、リンチ、暴力団との癒着といった角界の腐敗がわかりやすくまとまっている。貴乃花をガチンコ相撲の代表者にして純粋な改革者として描き、相撲協会の腐敗、白鵬の傲慢を悪玉に据えた明確なストーリーは好みが分かれるだろうが、貴乃花親方へのインタビューも収録されていて貴重な一冊。貴乃花も完全無垢ではないはずだが、相撲協会が腐敗しすぎていて比較にならないという印象2018/04/07
Tomomi Yazaki
3
事実上、敗北した貴の乱。だからこそ客観的に読むことが出来た。静かに待てば自然と理事長の椅子に座れたことは想像に難くないが、貴乃花は協会に真実を求めた結果、5階級降格という異常な報復を甘んじて受けた。貴乃花が捨て身を恐れず、自身の厳しさをもって角界を浄化して行こうとしていることは、ひしひしと感じる。しかし協会に属する親方達は、やはり保身に走り、強力なカンフル剤である貴から離れざるを得ない。しばらくは水面下で静かな闘いが進んで行くのであろう。そして、過去の事件の数々も協会の自浄力の無さを如実に表している。2018/06/05