内容説明
世界が大きく揺れ動き,時代は未曾有の転換点を迎えている──こうした言葉がレトリックではなく,実感として私たちに迫りくる現在,思考の向かうべき課題とはなにか.姜尚中,高橋哲哉,杉田敦をはじめとする「思考のフロンティア」の編集協力者たちが再結集し,危機的状況からの突破口をさぐる.五つのテーマをめぐって展開される白熱の討論.
目次
目 次
はじめに 小森陽一
第一章 アジア/日本を貫く〈近代〉批判のために──歴史と現在にどう対峙するか
基調報告 米谷匡史
討 論 米谷匡史・姜尚中・市野川容孝・小森陽一
オリエンタリズム批判の受容/掘り下げるべき「自己植民地化」/日本近代史を再整理する/宮沢賢治や谷川雁が見ていたもの/国境を越え連鎖する近代の暴力性/黄禍論とアジア主義の反復を断ち切る/都市と都市以外の植民地関係/ローカルの可能性と国家の役割と/東アジアに向かう際の同床異夢/ふたたび超えるべき階級論
第二章 世俗と超越と──宗教性はなにをもたらすのか
基調報告 臼杵陽
討 論 臼杵陽・高橋哲哉・市野川容孝・小森陽一
境界の曖昧化/国家神道という装置/原理主義とは/普遍性と特殊性/政教分離とは何か/市民宗教という宗教/国民国家統合の軸としての宗教/日本の近代化に果たした宗教性の役割とは/国家教という宗教/国家をどうとらえるか/戦争と宗教/日米関係における日本/戦後日本の欺瞞
第三章 暴力と自由のあいだ──近代の主権パラダイムをどう超えるのか
基調報告 上野成利
討 論 上野成利・杉田敦・市野川容孝・小森陽一
錯綜する主権パラダイムへの問い/見棄てられることか、捕らわれることか/主権・国家・暴力/暴力なき秩序の不可能性/法、言葉と暴力/現場での生きるための闘い/不可視なものを明らかにし、つなぐ/ 「安全性」のもとで行使される暴力
第四章 言語と法、人間の領域──正義はどこにあるのか
基調報告 守中高明
討 論 守中高明・竹村和子・市野川容孝・小森陽一
なぜ、「言語と法、人間の領域」なのか/制度化された近代のほころび/法の内面化というダイナミズム/精神分析の男性性/リヴァイアサン、ふたたび/正義の再定義/隣る人/生存が脅かされる時代に/死のとらえなおし
第五章 「公共的なもの」と社会的連帯──その限界と可能性
基調報告 齋藤純一
討 論 齋藤純一・金子勝・市野川容孝・小森陽一
社会的連帯をいかに可能にするか/議論が現実に対して力をもちうるのか/孤立した個人が連帯の手をのばすとき/思考するために言葉を紡ぐ/ 「自立した個人」を取り戻すために/公共性への回路をどうつなぐか/描き直しのための構想力を
あとがきに代えて──夢と覚醒 市野川容孝
注
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