内容説明
ビフレストと呼ばれるクラウド型次世代ＯＳにより、ＡＲ技術が発達した近未来。ＧＰＳ利用型ゲーム『クラウド・エデン』はファンタジーの世界を現実に出現させた。少なくともそう見えるようにした。エデンのヘビーユーザー・不知火信と妹・霧花はクエストをこなすべくランドマークを巡る日々を送る。しかしある時、霧花は事故で瀕死の重傷を負う。「今、求める願いを思い描いて。霧花のことを。そうすれば……」手を差し伸べたのは幼馴染、雨音。彼女に従い、信はエデンに隠されたもうひとつのゲームモード『クラウド・サクリファイス』に参加する。だが、それは信の日常を大きく変えていくことになり……!? 兄妹の絆が奇跡を呼ぶ、拡張現実バトル！
【電子特典！書き下ろし短編『今日はね。お家、誰もいないの』付き】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
リク@ぼっち党員
3
大切な願いを取りこぼさないために、少年は戦い続ける。AR技術が発達した世界、選ばれた者のみが参加できる願いを叶えるゲーム「クラウド・サクリファイス」。全体的に悪くはないと思うんだけど、何かが物足りない。良いとこの寄せ集めで軸がないというか、綺麗に纏めようとして全部同じ重さというか。別に主人公の無双でも、妹ちゃんの可愛さでも、幼馴染の葛藤でもいいんだけど、これがこの作品の一番の売り！的な部分が感じられればより良くなると思う。2018/03/15
真白優樹
3
ＡＲの技術が発展した近未来で、事故で瀕死となった妹を救うべく、兄が禁忌の裏ゲームへと踏み込む物語。―――楽園に残る為、哀れな生贄を狩り取れ。この退廃的で絶望的な戦いの先には何もない、戦う理由は己の叶えた願いを守る事だけ。暗く血生臭いゲームの世界で、願いを守り続ける為に兄妹が戦いを繰り広げるこの物語。その絆こそが戦いの鍵、絆が奇跡を引き寄せる。その一種の美しさが世界観と溶け合い、唯一の読み応えを出している物語である。始まったばかりの戦い、負けられぬ戦いの先に夢を掴めるのか。 次巻も早く読みたいものである。2018/02/27
露雨
2
AR技術が発展し、日常に溶け込んだ近未来。妹に起きた事故をきっかけに、主人公・信は『クラウド・サクリファイス』というゲームへ参加する。ただ、そこまでの道のりが長い。100ページほどの文章は工夫すれば50ページに抑えられると思うのだけれど……しかし、妹のために決起し、ゲームへ足を踏み入れてからは面白い。最初が長いだけに後半が詰まっている印象もあるけれど、描かれた世界観や苦難の道のりには感嘆する。あらすじには兄妹の絆が奇跡を結ぶ、とかかれているけれど、たしかにそうだなと感じた。2018/02/24
issei
1
主人公がちょい卑屈なのが引っかかるけど、臨場感は伝わってくるのと、妹が可愛い。全体的に暗めな世界観なので、続編（あるのかな）でどう進めていくのかが気になる所。2018/05/24
まつだ
1
うーん。子供が死にすぎる。主人公がすごいプレイヤーなんだろうけど、それも伝聞にすぎないので、結局キャラ性能で勝利したような印象。頭がいいわけでもなく。とにかく雰囲気が重過ぎるのがとにかく辛い。ゲームの存在理由もわからんし。飲み込みよすぎるだろ主人公きょうだい。ちょっとは驚けよ。2018/05/10
