実録・銀行 トップバンカーが見た 興亡の60年史

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実録・銀行 トップバンカーが見た 興亡の60年史

  • ISBN:9784799322338

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内容説明

2016年日経「エコノミストが選ぶ経済図書」入賞 『ドキュメント 銀行』著者、最新作!

 本書では、一人の人間にスポットを当てる。その名は橋本徹。日本の3メガバンクの一つ、みずほ銀行の前身である富士銀行の頭取や、日本政策投資銀行の社長を務め、日本の金融界を代表する経営者の一人だ。
 橋本氏が銀行員になったのは、日本が高度成長期に入った1950年代である。以来、60年間にわたって激動する金融の世界に身を置き、荒波にぶつかってきた。最後はトップに上り詰めるが、経歴の中心は国際部門であり、まさに金融のグローバル化が加速する真っただ中で金融マンとしての人生を歩んできた。
 橋本氏の足跡は、金融の国際化の歴史そのものであり、橋本氏が経験したさまざまな試練は、邦銀が抱える構造問題が根っこにあるものばかりだ。そこで本書では、橋本氏の足跡をたどりながらグローバル金融資本主義の源流を探り、現在に至るまでの変遷を追う。

 英国の現地法人の設立、米国の大手ノンバンク買収、中南米の債務危機への対応、国内支店で起きた不正融資事件、住宅金融専門会社(住専)問題の処理、みずほグループの誕生など、金融史に残る数々の出来事に対峙する姿を、できる限り客観的に記述した。
 折に触れて、金融をめぐる時代背景を説明し、橋本氏がどこに立っているのかを把握できるように構成した。また、国際部門を中心に歩んできたにもかかわらず、金融資本主義には批判的な橋本氏の内面にも光を当て、自らの思想、信条とどのように折り合いをつけながら金融マン人生を送ってきたのかに迫った。
 内面の葛藤を抱えながらも、金融マン人生を全うしてきた橋本氏の生き方は、グローバル金融資本主義に疑問を感じたとしても、その中で生きていかざるを得ない現代人にとって大いに参考になるのではないだろうか。
(「はじめに」より)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

103
著者は経済記者で、よく銀行のことが分かっている人だと思います。「ドキュメント銀行」でその筆力はたいしたものだと思いました。また岩井克人先生のゼミ出身で「経済学の宇宙」もまとめられています。この本では、富士銀行のもと頭取の橋本氏の経歴を追いながらそれとともに日本の銀行(とくにメガバンク)がどのような歩みをしてきたかがよくわかります。私には非常に参考になりました。2018/06/26

Willie the Wildcat

52
橋本徹氏の経歴を通した金融界の振り返り。戦後の復興からオイル/リーマンショック、銀行・証券会社の破綻からの立ち直り、そして現代のゼロ金利政策。公益性とビジネスのバランス。前者が公的資金投入、後者がみずほ誕生。前者は資金回収は当然もその後の貸し渋り問題、後者は収益率・”国際”競争力の問題。共通項は国民(消費者)視点に欠ける印象。根底は、護送船団と言われた”過保護”体質なのかもしれない。それにしても、橋本氏の経歴を柱とする著者の主旨が、分かったような分からないような不思議な構成だったなぁ。2018/03/28

速読おやじ

14
実録銀行というタイトルが正しかったのかどうか分からないが、みずほ頭取を務めた橋本徹氏の仕事振りを通じて、僕がまだ銀行業界に入る前の昭和のアナログな銀行業務のこともよく分かる。特に国際業務、M&Aなど邦銀がまだまだというと時代の内容は面白い。システム障害発表の前日にみずほを去るというのも何とも。そこから、みずほは転落とまでは言わないまでも国内トップの座に全くといっていいほどたどり着かないのだから。銀行が銀行らしかった時代に仕事ができた橋本さんのことを少し羨ましく思った。2024/06/15

こうきち

1
現代史だから。それなりに楽しめました。2024/08/24

aun

1
かなりおもしろかった。もう少し現場に焦点が当てられていたら、バブルの狂騒やその後の苦境が伝わってきてよかったと思う。もっともインタビューされる側がその時にはもう経営幹部だったので仕方がないか。2021/01/15

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