角川書店単行本<br> 「おいしさ」の錯覚 最新科学でわかった、美味の真実

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角川書店単行本
「おいしさ」の錯覚 最新科学でわかった、美味の真実

  • ISBN:9784041054703

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内容説明

食べることのよろこびは、口の中ではなく、ほとんど頭の中で生まれている。とくに重要なのは「皿の外」にある要素だった!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syaori

58
食事や味の印象は「味覚以外の感覚」にも大きく左右されていることを教えてくれる本。例えば人は四角いよりも丸いものに甘さを感じ(あるメーカーがチョコの角に丸みを加えた時、多くの消費者が甘くなったと感じて抗議したそう)、食べる速度はBGMのテンポに左右される。そんな感覚を利用して食の体験を特別で印象に残るものにするレストランでの事例のほか、皿の色を変えて料理とのコントラストを強調することで病人の食事量を増やす取り組みなど、社会的な実践も挙げてくれていて、この分野の広がりと可能性を感られる楽しく興味深い本でした。2022/08/02

ニッポニア

55
興味深い、美味しさとはあくまでも錯覚に過ぎないのかもしれない。食事が栄養の摂取以上の存在である理由を知ろう。以下メモ。ビールを空気に触れさせることで発生する。料理そのものでなく、食器、環境の影響を受ける。中毒性があるフードポルノ、イメージにカロリーは含まれていないが、暗示により、太る。感覚刺激を好ましいものとして学ぶ。カトラリーの素材、形状を変えると味が変わる。聞こえた音によっても味は変わる。空気圧も影響を与えるため機内食はまずい。電気味覚は、研究の余地。食感は多ければ多いほどいい。2023/07/17

くさてる

18
読み進めるうちに「おいしさ」ってどういうことなのか、だんだんわからなくなってきた。わたしたちの舌は簡単に騙される。匂いに、雰囲気に、音に、思い込みに、食器の重さや色に。シェフもそれに対抗するがごとく、さまざまな方法で「おいしさ」を作り上げていく。結局はシンプルな野菜や米がおいしいよね!なんて単純な結論に逃げようとしても、たぶん、そんなことはないのだ。どこまでも進化を続けるこの分野、グルメとは縁遠いわたしでも、そのすさまじい細分化と深さが分かりやすく語られていて面白く読めた一冊です。2018/05/18

gotomegu

15
料理は舌で感じるわけではなくて、香りや手触り、音などの影響が大きい。たしかに風邪をひくとまったく味はしない。湿気たポテトチップスを乾いたパリパリという音をききながら食べるとおいしくなる・・を発見した研究者が書いた本。料理界のトップでは、盛り付けだけでなく、香りや重さ、手触り、食材の詳細などによって料理を高める工夫がこらされている。最後の訳者あとがきにあったとおり、日本食はぜんぶやってきたことなんじゃーん?って思った。日本人の食へのこだわりは長い歴史の中で洗練されてきたのが、改めて見えてきたかんじ。2021/06/15

UK

14
食器や音楽、景色が味に影響するのはなんとなく当たり前と思っていたけど。それを実験とデータで明確に示されるとあらためて料理って料理することだけじゃないんだと痛感する。家庭料理であっても、味以外の要素も考えながら作って 提供しなきゃだなあ。とりあえずカラトリーを少し重くしてみるか。お箸ももっといいやつにしようっと。2022/11/19

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