内容説明
コーデリアは父亡きあと、継母にずっと粗末に扱われてきた。だから、住み込み家庭教師の職を得たときはうれしかった。しかも教え子の少女の同行で、ウィーンに赴くことになったのだ。少女の伯父の家にしばらく滞在するのだという。伯父のチャールズは長身の、とてもハンサムな麻酔医だった。冴えない容姿の彼女をちらりと見るや、見下した顔をしたので、コーデリアは芽生えかけた恋心を封印した。永遠に――でも人々は言うのだ。ウィーンには不思議な魔法がある、と。だから願わずにはいられなかった。先生に魔法をかけられたら。
*本書は、ハーレクイン・セレクトから既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
akiyuki_1717
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ベティさんのヒーローにしては感情が見えやすくて新鮮だった。ヒロインも看護師ではなく、家庭教師という珍しい設定です。終盤、ヒロインが思いがけず仕事を打ち切られた部分が一番印象的。ハーレクインのロマンス、イマージュと再販され続けています。ベティさんも初めの頃はヒーローの人格にも試行錯誤してたのかもしれないです。途中から40前後の自分の気持ちにも疎いぼんくら男ばかりになってきますから(笑)ヒロインがあまりにいい子ちゃんでやり過ぎの感もあるけれど、今まで読んできたベティさんの作品の中ではトップ3に入る作品です。2019/06/13