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内容説明
世界に覇を唱えた大国も、いずれは衰退しその主役の座を明け渡していく。この文明の衰亡は必然なのか? 衰退から逃れる道はないのか? 本書ではローマ帝国、ビザンチン帝国、大英帝国、アメリカ、中国そして江戸時代の日本など独自の世界を確立した大国興亡の光景を描き出し、その文明の「衰退の理(ことわり)」を歴史の教訓から導き出す。そして、大国興亡の歴史を読み解くことで、現代日本の行方を洞察していく。 【目次より】●愚かなるオプティズム ●衰退とは何か ●衰退を考える視点 ●大英帝国衰退の光景 ●ローマの衰退とビザンチンの叡智 ●衰退の行方を決める文明の構造 ●江戸時代の衰退と改革? 日本型再生の原点 ●衰退する現代日本……。 人類史上、外敵の侵入で滅んだ文明はない。衰退はその文明の「内なる原因」によってなされたと著者は論じる。世界史的・文明史的視点から、現代日本の衰退と再生を洞察していく「衰退学」の集大成である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
岡本 正行
78
令和6年の現在からすると、内容は少し古い感じもする。著者の主張する趣旨は、よく理解できる、もともと世界史で世界的超大国になったローマ帝国やイギリス王国がしだいに国家の力を失い、衰退していったことを先例に、いまの日本が、これからどう衰退に対応していくか、ほんとうに衰退していくのか、防ぐとすれば、どう改革していくか、改革しつつあるのか、そういうことも論じられている。それが実行されているかは別として。日本は、たまたま島国、過去二千年の歴史でも、反映したのか衰退したのか定かでない。日本の在り方を考える本である。2024/04/05
さきん
8
衰退にかんする考察は的を得ていると思った。日本人の行動習性を長期間を通して考察するのは、面白かった。各分野の専門家や歴史家から見たら暴論に感じることがあるかもしれない。談話のアドバイザーを務めているそうだが、どのような形で公表されるだろうか?2015/07/10
文章で飯を食う
6
大英帝国やローマ・ビザンチン帝国の例を挙げ、ビザンチンを褒め、ローマやイギリスをけなしている。これは、ただ長らえただけを良しとしているのか?ビザンチン帝国は東ローマ帝国の末裔だが、名ばかりならローマは生きているのだが?基本的な見方も違う。国が滅ぶのは得意技で滅ぶ。日本はリーダが無く、みんなの力で栄えてきたのだ。リーダがいらない時には、栄え、必要な時には衰える国だ。筆者は最後の方で伝統回帰的なことを言っているが、歴史の見方が違う。日本の歴史に足りないものを学び、付け加えることができるかを考えるのだ。2012/09/19
Naota_t
4
★3.3/衰亡した国家を紐解き、今後の日本を占う。大勢を動かすには分かりやすくて明瞭であるべき。荒々しく単純な声は、鈍感な大衆も動かす(小泉純一郎)。トップに立つ者の確たる信念が改革を進める(サッチャー)。著者はケンブリッジ大卒だからか、英国を槍玉にあげることが多かった。20世紀初頭に絵入りの新聞が普及したのは、精神的な自己規律が国民から失われたからと手厳しい。ーーー強固に理性的な態度で現状を直視し、広い歴史感覚を持って日本の選択を考えることが大切で、そのための基礎となる見方を身につけること(p.49)2023/08/08
Shinya Fukuda
4
このテーマはイギリス始め多くの国で論じられてきた。その時比較対象として採用されるのはローマだ。この本ではそれに加えてビザンチン帝国が採用される。ビザンチン帝国は外部からの文化を取り入れつつ民族固有の価値観を守り続けた。そこに一千年続いた原因の一つがあると著者は指摘する。日本は積み重ねの文化で独特の哲学がある。しかしそれを蔑ろにしてきた。それが誤りの根本だというのが著者の主張だ。アメリカと中国は更地の文化であるという点で共通点があるという指摘はユニークだ。大正と平成が似ているという指摘も注目すべきだと思う。2022/09/11
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