内容説明
【倉知淳ノンシリーズ作品集成第一弾】死神を思わせる風貌の警部が、完璧だったはずの殺人計画を徐々に崩壊へと導いてゆく――倒叙ミステリ「運命の銀輪」をはじめ、残虐な場面が映し出されているにもかかわらず観客席の闇の中で微笑を浮かべる女性の謎を追いかける「闇ニ笑フ」、米大統領選挙の熱狂の最中に発見されたひとつの死体の謎をファンタスティックな筆致で描く力作本格推理「幻の銃弾」など7編収録。たくらみに満ちたミステリ・ワールドを二分冊で刊行!【収録作】「運命の銀輪」「見られていたもの」「眠り猫、眠れ」「ナイフの三」「猫と死の街」「闇ニ笑フ」「幻の銃弾」/単行本版あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gonta19
114
2014/1/30 Amazonより届く。 2018/11/21〜11/24 久々の倉知作品。短編集。一作目の「運命の銀輪」がベストか。登場人物の乙姫警部が良い味してると思ったら、後書きでシリーズ化の意図がある、とのこと。もともと寡作なので、出版されたのだろうか。2018/11/24
hnzwd
71
猫丸先輩シリーズが定番の作者のノンシリーズを集めた二作。二作の内、一作目としての期待値は物凄く高かったのですが、、。なんとなく小さくまとまってしまいそうな気配を感じました。猫丸先輩シリーズに感じるユーモアやどんでん返しをあまり感じられなかったかも。。。全体の感想はもう一つのノンシリーズ本を読んでから。。2017/07/12
オーウェン
57
短編集「こめぐら」の姉妹編と銘打たれたもの。 後の「皇帝と拳銃」となる1篇があったり、単行本化を狙っていたものが断念したことだったり。 そういったことは最後の解説で分かるのだが、倉知さんの素が見えるのが面白い。 個人的には「闇二笑フ」がお気に入り。 古びた映画館でラストの残酷なシーンで笑みを浮かべる女性。 チケット係のアルバイトは気になるその理由とは。 ラストの1文で納得させてくれるオチが待っている。2022/02/16
papako
49
『こめぐら』の姉妹短編集。面白かった!うち2編はアンソロジーで読んでいましたが、再読で楽しみました。『闇ニ笑フ』の真相ににんまり。『幻の銃弾』の遊び心にぐっときました。また、猫丸先輩に会いたいなぁ。倉知さんの未読を探そう。さてさて、次は『た』2015/12/12
coco夏ko10角
37
7つのお話収録の短編集。 『見られていたもの』冒頭の作者注で思わず身構えたけどそういうことかとw このトリックのミステリは久しぶりだったし、収録作品の中ではこれが一番好き。 『闇ニ笑フ』主人公のノリや作品全体の雰囲気が良かった。 それとあとがきが面白かった。ねこちやん・ねこちやん……2015/02/19