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内容説明
学歴はそれでも必要なのか?学歴の成り立ちから現在の大学事情、男女別学と共学の差、世界の学歴事情まで、データを用いて幅広く論じる。複雑な現代を「学歴」に振り回されずに生きるための必読書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コウメ
47
学歴(学校)の歴史について書いてあった本。学校は1885年森有礼(もりありのり)によって帝国大学令、中等学校令、小学校、令教育制度の基礎を作った人。森は国家が教育制度が必要だと訴え。一橋大学など国が設立。森は教育制度の充実に熱心していたか。一つは外交官としてアメリカヨーロッパを見聞した結果、人材の育成が必要だと感じたこと。もう1つは、中国などアジア諸国が植民地になりつつある現状を知り日本がそれを避けるために国を強くするため。それと同時に私塾福沢諭吉が慶應義塾大学を設立。この時点で「官。森」VS「民。福沢」2019/09/17
きいち
26
もともとが「14歳の世渡り術」のシリーズだから、データや出典は最小限にとどめ、具体的な学校名上げてのチャレンジングな断言が多く思わずドキドキしてしまう(たしかにわかりやすい)。◇最初に「日本は学歴社会」と宣言しながらも、終章まできて、実は国際比較してみると「いい学校」出てなくても実績で評価され十分えらくなれる社会、と持っていくあたり戦略的。とはいえ学歴が本人の資質や努力を越え階層再生産に寄与してしまう世界共通の構造は強化されつつある。非学歴社会であることは、かえって、国際的な差別化ポイントになると感じた。2019/03/17
うさこ社長
5
★☆☆☆☆「こども格差の経済学」で痛い思いをした作者の本を、うっかりタイトル買いしてしまった。林修先生の本とたまたま一緒に読んでいたので、その違いにうんざり。ほとんど茶飲み話レベルで、とても大学教授が書いた本とは思えない。慶應幼稚舎を幼稚園だと勘違いしているんじゃないかと思える所や、世界の塾事情を詳しく知らないのか「東アジア以外には塾はない」と言い切ったりと事実誤認も甚だしい。東大が嫌いなようだが、東大を出てしごとができない人がいることくらい誰でもわかる。2019/05/12
poordad
5
高校・大学入試で偏差値以外の判断基準をほとんど持たなかった自分にとってすごく痛いことが書かれていた。受験に際して、大学で何がしたいのか.という面倒なことを考えるよりも、目の前の問題を機械のように解いて偏差値を1でも上げることを優先した。 しかし目先の偏差値1よりも何を学びたいのか熟考する1時間の方が実は大切なんだと思う。 (ただ、もし受験をもう一度する.となっても同じことをしてるように思う。18までに自分の確固たる判断基準持って大学選ぶとか無理やん.一度の人生やしできるだけ安全な道選ぶしかないやん)2019/05/01
左手爆弾
4
あかんやん。最初は学歴という言葉のもともとの意味(学校歴ではなく、どこのレベルまで教育を受けたか)や歴史を振り返っていて、それなりに勉強になることもあった。官僚の合格者をたくさん出すところが名門校とされたというのは非常にわかりやすい整理だ。また、昔は学校名で給与が違うといった差別も存在したという話も興味深い。ところが、途中からは筆者の印象論や経験談ばかりになり、当時の橋本府政の教育政策を称賛しだしたり、なんだかよくわからない。古い価値観を批判する割に、本人自身の考え方も十分に古いと思う。2022/03/09