内容説明
朝鮮出兵を経て成し遂げられた徳川の天下統一。そんな、日本をはじめとする諸国が平和を希求し、新たな国家形成と国際関係をさぐる時代に現出した「日本の大航海時代」。東アジアのみならず東南アジアをも舞台に交錯する人びとの理想、理念、思想、そして政治と欲望。戦乱と「鎖国」のはざまに二つの精神の邂逅がもたらした、自由と寛容さを追求する時代の実像を大胆に描き出す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
かんがく
12
信長の時代から朝鮮出兵を経て鎖国前までの日本の大航海時代を、現実主義の徳川家康と理想主義の藤原惺窩を主人公に描く。藤原惺窩については、日本朱子学の祖というイメージしかなかったが、弟子の林羅山と異なり、かなり寛容かつ平和的な思想を持っていたことがわかった。薩摩を中心にした、火薬の原料となる硫黄、硝石貿易についての章がとても面白い。2019/12/15
さとうしん
12
藤原惺窩の半世紀なのだが、近世初頭の学術史でもあり、朝鮮使節との交流などをとっかかりに、当時の日本をめぐる国際交流史ともなっている。話があちらこちらへと自由に展開されるさまは、確かに「ラプソディ」という感じがする。当時が「日本の大航海時代」であり、惺窩の学風がそれを支える思想で「日本の近代」を準備したと位置づけるなら、「鎖国前夜」と「開国」の間の「鎖国時代」に関する続著にも期待したいところ。2018/04/18
月をみるもの
11
安土桃山時代を代表する知識人である藤原惺窩。冷泉家の一門に生まれて仏教と儒教を学び、朝鮮大使と交流し、明への留学に憧れた彼は、内之浦(〜当時は坊津や山川と並ぶ薩摩の国際港であった!)で国際貿易の現場を体験し、俊寛の流された薩摩硫黄島(〜硝石とあわせて火薬の材料になる硫黄の採掘現場)や琉球を訪れる。しかし「世界」を見ていた惺窩と家康の次の世代(〜それぞれの弟子と孫である羅山と家光)は、いわゆる「鎖国」政策を完成させ、日本は長い安定の時を迎えることになる。前作の「鎖国の比較文明論」も読まんとあかんな。。2018/06/24
とし
10
日本の「大航海時代」に、藤原惺窩ってこんなにアグレッシブに動いてたのか。ただの儒学者、直江兼続の「三顧の礼」のエピソードくらいしか知らなかったから、かなり驚いた。最近読んだ本の中では一番面白かった。2018/05/29
月をみるもの
9
惺窩も訪れた薩摩硫黄島。薩摩藩は、当時の国際戦略物資(火薬の原料)だった硫黄をここで調達していた。https://www.dailymotion.com/video/x6m5lw92018/06/29
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