内容説明
この夏、もっとも静かな戦いが始まる――
【震源域は東京都心を含む首都圏全域。マグニチュード8.2、発生時期は本日より14ヶ月±3か月後】
構想執筆20年。地震学最新研究を基にシミュレートする「Xデイ」のすべて!
「震源域は東京都心を含む首都圏全域。マグニチュード8.2、発生時期は本日より14ヶ月±3か月後」官房長官の発表に、記者たちは言葉を失った――。
量子コンピュータの研究者・吉岡は夏、伊豆半島沖で「海鳴り」と呼ばれる奇妙な音を耳にする。大学時代の友人で、地震学研究の第一人者である長田とともに観測とデータ解析を進めると、それは震源域に東京都心を含む、過去に例を見ない超巨大地震の発生を示すものだった。政府はその報告をもとに対策本部を設置。吉岡と長田は、経産省の権藤、国交省の山城などとともに、地震発生日の特定、被害予想、避難計画策定を進めていくが――。
構想執筆20年。地震学最新研究から描き出す「Xデイ」のすべて。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hiyu
3
専門的な記載がある一方で、その後の影響への記述は今一つのようには感じる。それはさておき、本作のような状況になるか、それ以上に悪化あるいは軽度に至るかどうかそれは誰にも分からない。しかし、いつの日か生じる可能性がある状況。その推測は全くもって困難だし、想定外の状況ばかりであるが故混乱も生じうるだろう。その中で、ラストに向けていつものように批判しかしない方々は一体何なのか。悪意の塊なのか、それとも圧倒的に想像力が不足しているのか。2023/06/26
zakkeey
3
著者が大学教授ということで。専門的な記述が多用され、さすが研究者だなと思わされます。小説としてはあまり楽しめず、残念。 2018/06/06
anri0912
2
パニック系小説ではなく、 様々な分野からシュミレートされた小説。 首都圏に政治、経済などが一極集中していると いざ東京が災害にあった時、 本当に太刀打ちいかなくなるだろうなぁと納得。 どんなに備えども憂いは残るけれど 国を担う人たちは ここまで大きく物事を見て判断しなければいけないのか…。2022/02/05
シロマック
1
地震対策にこれほどの人材と超高性能コンピュータ、センサー等のシステムが構築されているとは想像以上。首都圏大震災を予知するための研究観測システムに被害額の1%1兆円を掛けることには意味があるし大いに賛成。でもそれで人的被害は大いに減らせるが、物的被害は多少減らせるかも知れないが日本の壊滅的は避けられない。地震国日本でやるべき事は人口を密集させないこと。首都圏機能を地方に分散すべき。この2000年間大震災に見舞われていない地域があるのだから、そこに高性能コンピュータを設置し震災対策本部とするのが良い。2022/10/14
るな
1
教授って感じ。小説としては書きすぎ。2019/04/23