見えないものに、耳をすます―音楽と医療の対話―

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見えないものに、耳をすます―音楽と医療の対話―

  • ISBN:9784877587680

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内容説明

ノイズ、即興音楽から「あまちゃん」まであらゆる枠を超えて活動する音楽家・大友良英氏と、幅広く「医療」をとらえこれからのあり方を模索する、今注目の東大病院医師・稲葉俊郎氏。異分野で活躍するふたりは、お互いに「未知の扉を開けてくれる」存在としてリスペクトし合っています。それぞれの原点、受け取ってきたものや今を形づくっているもの、ふたりの活動にも大きな影響を与えた3.11当時のこと、そしてこれからの果たすべき役割について語り合った記録。お互いに投げかけた「10の質問」や好きな音楽と本のセレクトと解説など、書き下ろしも満載。
書籍デザイン:木村 豊(Central67) 撮影:齋藤陽道

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

qoop

12
ジャンルを超えて活躍する音楽家と、医療の可能性を積極的に探る医師の対談集。〈音楽と医療の対話〉という副題から勝手に音楽セラピーの解説的な内容かと思い込んでいたが、もっと幅広いテーマ設定だった。それぞれのフィールドには、その領域を成立させる境界がある。強固さと空疎さを兼ね備えたその境界とどう向き合うか。無見識にフィールドを越境すると途端に厄介なもの・胡乱なものを呼び集め、それに染まってしまうものだが、二人の対談者は安易に越境することなく、境界の内側に留まりつつ境界線を外へ押し広げる行為を模索しているようだ。2017/09/14

とんこつ

9
循環器内科医師の稲葉俊郎さんと音楽家の大友良英さんのNHKでの対談を元に構成された本書。稲葉さんの生命に対する深い洞察に何度も頷かされた。目に見える身体と形は見えないけれど存在は感じられる心。これらはそれぞれが多様な器官・レイヤーから成り立っている。こうした心身を調和・統合させるのが生命。生命とはの調和を志向する働きであり、病とは心身の調和が崩れている状態なのだ。もちろんこれは多分に東洋思想に偏った考え方であるが、大切なのは東西を分離して考えるのではなく、それぞれの多様性を調和していくことなのだろう。2022/02/10

ゆるこ

6
「かわいそうな子たち」という眼差しに対していつも感じているざらざらとした違和感をうまく説明できなかったけど、稲葉さんの話を読んで凄くしっくりときた。 あと、自由について。 教育されてしまった人が教育される前に戻るのは無理なんだろうか。可能なんだろうか。 無理なのであれば、どうしたら乗り越えられるんだろう。 2020/05/19

Ujiro21

6
図書館で平積みされていて手にとる。なぜノイズミュージックからアマちゃんに至るのか、アーティスト大友良英のバックグラウンドが対談の中で語られるのが面白い。医療と音楽をテーマに語られる中、伝説的なミュージシャンたちとの出会いと自分の資質。時代の中で生きていく道を模索して、歩み続ける姿勢に勇気を貰えた。2018/11/12

モート

3
礼節は距離感。。。自分を保つために芸術は常に必須。。。描く、音楽を聴く、絵を見に行く、ライブで体感しに芝居や展示に足を運ぶ。自分自身の体で。。。自分自身からずれないように。。。葛藤悩みは、自身で考えて感じる行為から生まれるから健全そのもの。。。2021/04/04

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