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内容説明
同性愛者である弁護士が、自身の同性婚や、弁護士として関わってきた同性愛者の葛藤と困難、そして法律が家族や婚姻をどう捉えているのか、そして憲法24条と同性婚について論じた一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りゅう☆
95
2015年に書かれた著書だけど、2021年2月現在、同性婚はまだ法律で認められてない。南さんがずっと同性愛者ということを隠しながら生きてきたこと、パートナーと出会って二人で弁護士に向けて一緒に頑張って勉強してきたこと、家族にカミングアウトして受け入れてもらえなかったこと、少しずつ受け入れてもらい、出会って11年後に結婚式を挙げ、その2年後に二人で法律事務所を開設したこと。幸せな二人の軌跡を辿ったところで、法律で同性婚が認められないという事実が現実の生活において不条理なことを知り愕然とした。LGBTとは?→2021/02/02
nyaoko
79
ドキュメント映画「愛と法」を知ったものの、映画を見る機会を得られなかった為、この本をお取り寄せ。LGBTについて。同性愛について。そして、弁護士として働く南氏の活動や、法律について。特に、同性のカップルが別れた時、歳を取った時に起こる様々な問題にはハッとさせられた。男女の夫婦であっても解決までに時間を要する事が、同性だとより一層困難となる。住んでいた家。貯金。病気をした時等。そんな人達の駆け込み寺となっている2人の弁護士事務所。やっぱり、映画見たかった!悔しい!2019/03/01
パグ犬
39
京都大学で同性愛者の恋人を見つけた著者が、その彼とともに弁護士になり、現在は大阪で弁護士事務所を経営している。様々な偏見や差別に苦労した道のりを語るとともに、同性による結婚を認めて欲しいと訴えている。著者は、結婚していないと、病院の付き添いの時の説明や相続問題などで困るという。ただ、結婚すれば、それらの全てが解決し、彼らにとって住み良い社会になるかは明確ではない。それでも、著者が同性同士の結婚を望むのは、これまで嫌な思いをしてきたからなのだろう。同性愛に関わらず、無用な偏見は無い方がいいのは確かだ。2016/08/15
もりちゃん
17
同性カップルが社会的に認められる世の中に早くなればいいと思うけど今の政治の流れがそうさせない方向に流れているのがわかっているのでなかなか複雑な気持ちで読みました。南せんせいはブログも面白いので興味をもった方はそちらから入った方がいいかな。2015/12/30
ちゃこ
15
2011年に同性パートナーと結婚式、2013年に同性愛者であることを公言し、パートナーと、弁護士事務所を立ち上げる。前半部は彼のセクシャルの自覚や、パートナーとの出会い、家族とのこと。実体験により、何を困難に感じたかがわかりやすく書かれている。こういう人たちの努力が現在の同性婚について考えたり、LGBTという言葉が、一般に聞かれるようになるまでの変化をもたらしたのだと思う。人は誰しも何かしらの属性や個性を持っていて、全ての属性は差別の対象にされる可能性があるという事に、差別をする側の人間は気づいていない。2016/01/25