日本経済新聞出版<br> ガイトナー回顧録 ―金融危機の真相

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日本経済新聞出版
ガイトナー回顧録 ―金融危機の真相

  • ISBN:9784532169626

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内容説明

■米国最大の危機を救った男
「金融危機対応の不都合な真実は、正しいと思える対策が往々にして間違っていることだ」。ニューヨーク連銀総裁、オバマ政権初の財務長官として、大恐慌以来最悪の金融危機対応の最前線に立ってきたガイトナーが、ベアー・スターンズ救済、リーマン破綻、AIG救済など、怒濤の出来事を政権内部の視点から赤裸々に語る。

■いずれ再来する金融危機をどう乗り越えるべきか?
バブル崩壊直後の東京に駐在し、「失われた10年」を熟知するガイトナーが、異論を斥けて選んだ政策はどのような結果を生んだか? 戦後、最も抜本的な金融改革を遂行した闘いのすべて。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kiyoshi Utsugi

30
現代は「Stress Test:Reflections on Financial Crises」で、2014年に米国で出版されたものの日本語訳になります。 Wikipediaによると、経済におけるストレステストとは、2009年に米国の規制当局が行ったことで有名になったとありますが、それがまさにティモシー・ガイトナー等が行ったことです。 ガイトナーは、2003年11月17日から2009年1月26日までニューヨーク連銀総裁、2009年1月26日から2013年1月25日までオバマ政権下の財務長官を務めた人物。2021/08/29

ぐうぐう

18
自伝は注意深く読む必要がある。自らの功績を高らかに謳い上げる反面、不都合な真実は隠蔽する傾向にあるからだ。オバマ政権で財務長官として活躍したティモシー・F・ガイトナーが、ニューヨーク連銀総裁時から混迷を続けていたアメリカの金融危機をいかに救ったかを綴ったこの回顧録も、それに漏れないはず。しかし、読み進めていくと、ニュアンスが変わってくる。ガイトナーは性格的に不安症だし、金融危機を何度も目撃していくうちに、自信を喪失している部分もある。(つづく)2016/09/17

koji

7
骨が折れましたが、その価値は十分ありました。NY連銀総裁就任からオバマ政権の初代財務長官ま退任に至る10年は危機の連続です。会話下手のガイトナーは、それを英知と謙虚さとタフさと周囲の惜しみない協力と愛国心で乗り切っていきます。金融危機ではモラルハザードに目を瞑り、金融システム強化に惜しみなく資金を投入し、数多のトリアージュを駆使することが肝要と言います。著者の座右の銘は「計画は無計画に勝る。人生では代案が肝心。あとの痛みより今の痛みを選ぶ。希望は戦略ではない。」。闘い尽くした男の美学を感じる一冊です。2016/03/13

ゼロ投資大学

3
リーマンショックで米国経済が深刻な金融危機を迎える中で大統領に就任したオバマ大統領から財務長官に指名され、金融危機への対応に当たったガイトナー氏の回顧録である。米国経済は、過度なリスクを取って利益を得ようとした強欲な巨大銀行を救済するか否かで大きく揺れていた。欲深な銀行を救済することには大衆の反発は大きかったが、巨大銀行が潰れてしまえばその影響は連鎖的に波及し、米国経済に深刻なダメージを与えてしまう。ガイトナー氏は米国の金融システムを安定して成長可能にし、容易に危機を起こさない強靭なシステムにしたかった。2021/10/30

人生ゴルディアス

2
金融危機三銃士の中で、最も目立たなかったガイトナーの回顧録。危機発生当時はNY連銀理事長で、2009年から財務省長官になり、憎まれ役になってたようだ。ポールソン回顧録でも議会の党派政治に対して苛立ちを覚えたが、本書はもっとすごい。メディアからの無責任な批判も読んでいて心が痛む。不公平だとわかっている政策でもやらなければならない苦しさがひしひし伝わるからなおさら。しかし、他の本でもそうだったけど、FDICのシーラ・ベアーは典型的な馬鹿女官僚って書かれ方してて、実際は本当にひどかったんだろうなと思った。2015/09/02

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