内容説明
グループホームの老人たちがクイズ大会に参加した。珍解答を期待する主催者を手玉に取る面々。覚醒した彼らは海外旅行に出かけ、合コンに妖しく浮き立つ。一方、世間では団塊アゲイン党なる政党が勃興した。同世代の反体制派が闘争を開始、社会に衝撃が走る。これは悪夢か、現実か。日本を守らんと義勇軍を結成したのは……。超高齢社会日本を諷刺するハードコア老人小説。『朦朧戦記』改題。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
バイクやろうpart2
50
題名に惹かれ手に取った作品です。団塊の世代を少し超えた方々のハチャメチャ、想定外の企画と行動に唖然。 日本の高度成長期を支えたパワーの健在さ!に感心するやら、少し呆れるやら⁈ スカッと読み終えた一冊です。2017/10/15
sayan
20
何だか、勢いに巻き込まれるかんじで、読み終わってしまった…。横揺れの激しいジェットコースターから降りた気分。若干悪酔いか。他の方の感想を読むと、著者→清水節が縦横無尽、老人による、老人のための、老人の物語とある、まさにいいえて妙。いずれにしても、他の作品も是非よんでみよう。さて本書。ブラックな感じがするとは言え、少子高齢化のなかで、内容をフィクションだね、ははは、と笑えない部分もある。途中から村上龍の「オールド・テロリスト」を彷彿させるも、兎に角シニカル。2017/11/26
ひさか
18
2015年2月新潮社から刊行された書下ろしの朦朧戦記を改題して2017年9月新潮文庫化。章を追うごとに過激になるストーリーは痛快。楽しめました。2020/11/15
秋
15
老人も人間である。タイトル通り、老人達が主役の小説。老人ホームに住まう抜け殻の様な老人達に多少の活力を付けようとクイズ大会を開催。老人を馬鹿にするような企画に反抗心を起こした老人グループがクイズ大会を大喜利大会へと作り変える。クイズ大会を無茶苦茶にした事で『自分たちの意思何かをやり遂げた』と別の意味で活力を取り戻していく。活力を取り戻した老人達が海外旅行へ合コンへ、政界へと活動の範囲を広げる。最終的には高齢者同士の内ゲバへと発展……。退き際の分からない老人程ウザい者は無い。2020/03/21
toshi
13
「やっとかめ」とは違う切り口の老人たちが主人公の物語。 リアリティが無いものの「やっとかめ」よりはより現実に近いかもしれない。 第一部は老人たちの日常やイベントの話でまだリアリティのある内容だけど、第二部になると過激でリアリティからは遠いけれど、ありえなくもないと思わせる内容。 でも清水義範はやっぱり面白い。2021/01/25
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