内容説明
平和論、国語問題、文芸批評、劇作・演出、翻訳など、多岐にわたる功績を残した戦後を代表する思想家・福田恆存。人間や国家について深く考え抜いた福田が、日本人に訴えた名言を集成する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Haruka Fukuhara
8
期待値を下げるとあれこれ気になることがあってもあまりイライラしたりしなくなる気がする。福田の言葉はいちいちもっともで傾聴に値すると思うけれど、自分はなかなか日頃からこれだけの熱量で考えて発信していくことは出来ない。幅広い論稿からの引用が並び、なかなか面白い本に仕上がっていると思います。2017/07/14
Hiroshi Sugiyama
2
著者作品2作目の挑戦。かな遣いに慣れず、咀嚼できない箇所多し。でもその思想の根底にある、熱い日本愛、大和魂は、感じられた。2017/03/26
渓流
1
大方のメディアや所謂テレビ芸人は、その立ち位置が西洋で、日本否定で飯を食っている、その立場は否定しない、が、近松門左衛門ではないが、「真実は虚と実の被膜の間にある」のであり、その対極の言論人の言説を読んでみないと被膜間の真実は見えない。この意味で、芸人の対極にいる恆存は読んでみると面白い。年老いた脳には、酸性ばかりでなくアルカリ性の言葉が必要なのである。 2016/09/23
きつねねこ
0
近くの図書館で福田恆存を読もうとすると全集しかないため、この本を手に取った。アフォリズムなら読み易いかと思ったのだが、言葉が上滑りしてほとんど頭に残らない。福田の論考は平易適切な言葉で論旨明快に語るので、高度な内容でも文章をきちんと辿りさえすれば十分理解できるのだが、この本の様に文脈から抜き出して断片を羅列するとさっぱり分からない。福田の著作を広く深く読み込んでいる人が備忘録的に拾い読みするのには向いているかも。福田初心者や中級者は普通の福田の本を読む方がいいと思う。 2016/09/29
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