内容説明
新宿花園神社の取材中、頭の下に桟俵という藁細工が敷かれた死体を発見した浅見光彦。警察が捜査を進めるうち、被害者の男が生前“雛人形に殺される”と語っていたことがわかる。遺留品の桟俵が鳥取山中の流し雛に使われものであると判明した直後、現地で調査中の刑事が失踪。神秘的な雛人形の世界に迷い込んだ名探偵は、事件を解決できるのか!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
chantal(シャンタール)
57
先日亡くなられた内田康夫先生を偲んで。堪能しました、まさに2時間サスペンスの世界です。あっと驚くトリックも必要ないんです。ちょっと現実離れしてない?なんて言うのはヤボと言うものです。知ってる地名が沢山出てきて、旅情を掻き立てる雰囲気があって、断崖絶壁のような場所が出て来れば、もうそれで良いのです!思わず地図帳片手に読んでしまいました。今度は浅見さんがどこへ行った時の物語を読もうかな?2018/03/20
coco夏ko10角
18
浅見光彦シリーズ。遺体の第一発見者になった浅見光彦、事件と流し雛が関係していると分かり鳥取へ。雛送りってなんとなく言葉は聞いたことあるような…程度の知識だったから雛人形に関するあれこれ思ったより面白かった。鳥取のこのあたりが舞台の小説も珍しいし。動機はこれ犯人からしたら確かに許せないだろうな、と。2024/06/15
LUNE MER
10
我が故郷である鳥取が舞台になる数少ない浅見光彦シリーズの一冊。…とは言え、流し雛の郷の存在は知りつつも現地を訪れたことはなく、本作でバーチャル体験が出来て嬉しい。犯人にはかなりドラマティックな半生がありそうなのだが、その辺りがほとんど描かれていないために犯人の人物像の解像度が低く、もう少し詳らかにして欲しかったところ。事件とは関係ないが、現地の人は「汽車」と呼び、都会から来ている主人公たちはついつい「電車」と呼んでしまう辺りが物凄くリアル。(電気で走ってないのですよ、あの辺りの鉄道は)2025/11/27
まり
6
図書館本。読んでいる途中でドラマで見たなぁ〜と思い出した。それでも面白かった。絶対に奪ってはいけないものってあると思う。2023/05/19
まさのり
6
本作のテーマは「雛送り」。と言うよりは「雛人形」でしょうかね。雛人形メーカーの名前の由来など、今回も勉強になりました。2022/05/26
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