内容説明
ニーチェ、アドラー……そして次にくるのはデカルト!!《『思考の整理学』著者 外山滋比古氏 激賞!》「好奇心のまにまに知の世界を放浪。知的自由人も舌を巻く一冊」
【!】難問は分割せよ。【!】悲しみは少しずつ解消せよ。変えるべきは自分の「思想」だ。
絶対的な「真理」を見出した近代哲学の祖が導くスペシャルな人生指南!
いわば“外交的なコミュ障”だったデカルトは「初志貫徹」と「臨機応変」を両立せよ! と説く――
本書は、私たちに降りかかる様々なマイナスの状況といかに対峙すべきか、「デカルトは〇〇する」という身近な切り口から解き明かしていく。「悲しみは、ある意味で第一のものであり、喜びよりも不可欠である。そして憎しみは愛よりも不可欠である」「未練と後悔とを引き起こすのは優柔不断だけ」など、心にしまっておきたい金言がもりだくさん! 日本を代表する新進気鋭のデカルト研究者が、誰にでもわかりやすく読みやすい文体で、「まったく新しい視点」から解く、これまでにない画期的な哲学書!
◎毎日の生活で困ったこと、立ち止まって考えてみたいことがあったら、本書の出番!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
41
有名な一節を引用することで権威主義的になりがちなデカルトを「驚く」「癒す」「疑う」「愛する」などの動きをキーワードにして人物像を蘇らせようとする意欲的なエッセイ。本書の簡易版が『デカルト 魂の訓練』になる。読み易くはあり、その時は読み流しになっていた。著者が勝手に書き進めているかというと引用が豊富で、著者が訳したカンブシュネル『デカルトはそんなこと言ってない』が本書のモデルになっていることが分かる。何年もの時間差で気付くというのは読書の意義のひとつだが、デカルトだけに一層この気付きを肝に銘じたい。2025/12/24
ATS
8
★☆☆デカルトの著作などを引用しつつ、筆者のエッセイ的な感じも合わせこみながらデカルトの哲学を紹介している。最初は面白いかなぁと思って読んでいたけれど、読んでいても途中なにをいっているのか理解できない所もあり、だんだんと憂鬱になってしまった笑 デカルトに対する知識不足や筆者の論の進め方というか文章が自分には合わなかったのかなと。そもそもデカルトの考え方が現代から見ると受け入れがたいところもあり、なんとなく読んでいて徒労感があったのもあるのかも。まぁ、デカルトに興味がある方は読んでみてもいいかもしれない。2019/02/20
yyrn
8
つくづく私は哲学的思索ができないヤツだな、ということを改めて思い知った本。とくに仕事で煮詰まっていて、夜中に目覚めてはあの件をどうすべきか、などと悩んでいるような時に読んだので余計頭の中に入って来ず、そんな言葉遊びなんかじゃなくて、さっさと答えを教えてくれよ!などと八つ当り的苛立ちを覚えた。そんな自分の幼稚さに情けなくなるが、でも思索するということは心に余裕がないとなかなか難しいものだと思う。出勤したくない症候群の通勤中に読むには不適当な本でした。デカルトは、逃げるな、まっすぐ前に進めと言うのだけれど。2018/06/11
ERIN
4
去年の夏に表紙に惹かれて購入してからずいぶん温めてしまった……。デカルトの文章を引用しながら「憂鬱」「マイナスな感情」をどのように解きほぐしていくかを書いている本。途中出てくる言葉の定義が自分なりに咀嚼できた部分はすっと入ってきた。が、目が泳ぐと何度も同じところを行ったり来たりしてなかなか読み通すのに時間がかかった。原文に比べるとかなり平易にまとめられていると思うので周辺の考え方を拾った上で再度読みたい。2024/01/24
nranjen
4
「デカルト」のイメージからは全く結びつかない可愛らしい表紙とのギャップで、飛行機に乗る直前に思わず買ってしまった(戦略か!)デカルトという作家は研究し尽くされ、オーソドックスな読解が確立されているメジャー中のメジャーという印象があり、それについて新しい角度で書こうとしても過去の文献にからめとられて多少なりとも身動きができなくなるのではという気がする。何より、難しいことは現代と同じ言葉が実際用いられているので、時代も状況も違う1600年代に書かれたことを現代を引きずったままの言葉で解釈して良いのかということ2019/05/03




