七色結び

著者名：神田茜

光文社（2018/01発売）

• ISBN：9784334912000

内容説明

主婦の矢沢鶴子は、水引をつくる内職と息子の中学校のPTA活動で忙しい毎日。最近義母がハマっているミュージシャンのフジマサキに自分もハマり、日々癒されている。ある日、PTA会長が不倫スキャンダルで突如辞任、まさかの後任の会長に推薦され、しがらみだらけのPTAの恐ろしい世界を身をもって体験することに……。持ち前のユーモアで難局を乗り切れるのか?!　心の支えは、フジマサキのライブビューイングに行けること！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[おしゃべりメガネ]

久しぶりの神田さん(北海道帯広市出身)作品です。ひょんなコトから息子の通う中学校のPTA会長を務める羽目になった「鶴子」は義母と一緒に暮らしています。会長に就任させられたものの、何かと過去からの風習らを重んじる傾向にあい、なかなかうまく物事が進みません。そんな中、義母が夢中になっている謎のアーティストに気がつけば「鶴子」自身もすっかりハマり、彼の存在が日々の支えに。本編を通して、改めてPTA活動がいかに大変か、誰かがやってくれていたおかげで、色んな行事が成り立っていたんだなとこの場を借りて感謝いたします。

2020/12/30

[ﾓﾙｸ]

息子の中学のPTＡ広報委員長の鶴子は、PTＡ会長の辞職という急展開であれよあれよという間にPTＡ会長にまつりあげられる。時間、経費の簡素化、無駄を省き行事を見直すことを提案するも前例、恒例という壁に阻まれる。PTＡ改革なんて夢のまた夢か。役員なんて押し付けられ損か。そんな中オアシスは姑ナナがはまり鶴子もいつしか夢中になった王子、歌手のフジマサキ。鶴子もナナもポジティブ。これからも仲よくやってね。それにしてもフジマサキの正体は…そんなものよね。でも女はいくつになっても夢見る。愛しいあの方に出会えたら…と。

2022/04/29

[ゆみねこ]

面白かった! 矢沢鶴子のPTA奮闘記。章ごとに７つの色をテーマに描かれ、フジマサキの歌う歌詞に笑えて何度も噴きました。この本、お家で読むことをお勧めします。重い本の合間に是非読んで下さいね〰♪

2018/02/04

[aoringo]

義母がセクシー系ミュージシャンにハマって、主人公の主婦ものめり込むようになるユーモア小説。マサキの歌詞がいちいち笑える。それにしてもPTAの役員って本当に大変そう。主人公のポジティブさでどんどん乗り切っていくけど、中学生の三年間の間でPTA改革するなんて明らかに無謀。コミュ障の私には絶対無理だと思う。でも主人公みたいなすごい明るいお母さんいたなー。神田さん初読みだったけど、講談師の真打ちだって。多才な方だな。

2022/02/27

[おたけஐ೨💕🥒🍅レビューはボチボチと…]

82/100点 押し付けられたPTA活動で奮闘する主婦の成長を描いた物語。最初は主人公の鶴子の要領の悪さにイライラしっぱなしでしたが、途中フジマサキに夢中になっていく辺りから俄然面白くなって来ました。途中から会長を押し付けられ初めは困惑するが、徐々に周りの人達にも助けられ頑張り抜いていく姿が、興味深く面白かったです。読後感も良く楽しめた作品でした。しかしPTAが、あんなに面倒くさいものだと思っていませんでした。これまでの妻に感謝感謝です。それにしても最後にみせるナナさんのバイタリティには感服しましたね。

2018/02/26