内容説明
日本がいちばんきらきらしていたあの時代、
ぼくは、ひたすら地に足をつけたいと願った。
その後ぼくは、「世の中の仕組みはどうなっているのか」とか、「どうやったらもうちょっとうまく生きられるようになるか」というような本を何冊か書くが、そのとき気づいたことを最初から知っていればまったくちがった人生になったと思う。でもそれは、ものすごくつまらない人生だったかもしれない。(「あとがき」より)
バブルの足音からその絶頂、そして崩壊まで、1982年から1995年までの長い長い“80年代”の青春。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
75
図書館で偶然見つけ借りる。80年台に社会人になった著者の思い出話。この著者は以前宝島社の編集者だと聞いていたがそれらの詳しい話がでてくる。田舎の学生だった自分には別冊宝島や宝島30は愛読書だったのだが彼が編集長だったのかと驚く。同僚に町山智浩などがいたり、伝説のライター青山正明についてや、バブル期の大騒ぎや奇妙な業界人たちの思い出。オウム真理教とのやり取り。あの時代の流行した音楽文化などを散りばめた懐かしさが先に立つ本だ。一気に読んでしまった。はよ文庫化求む。2018/03/09
山田太郎
45
80年代モノが好きなんで、誰だかわかんないけど読んでみた。別冊宝島やってた人なのかと。あのシリーズ好きで100冊くらいは持ってた気もするな。いきなり最終回とか競馬読本が好きだったな。バブルが終わりかけの世代なんですが、就職のときはやたら採用人数が多いときだったんで、割と苦労せず就職してしまいすぐ会社やめたりとか使い物にならないのが多い世代で会社でも肩身狭くやってます。2018/07/04
ごへいもち
37
自伝的エッセイなので読みやすかった。やっぱり文学全集とか読めたのはパソコンやスマホ、ゲームなどに無駄な時間取られる今どきとは違う。そして勢いのあるバブリーな時代だったなぁ2018/02/28
booklight
35
橘玲は、編集者だったのか。80年代、橘玲の社会人1年生からしばらくの話。零細出版社に入って何を書いても売れる時代に編集者・ライター・編集長として過ごす。サブカル・鬼畜系の周辺にいたが、自分も周辺も仕事がなくなっていくという出版バブルを体験。厭世的でロジカルな態度は昔から変わっていないが、「バカな頃が一番面白かった」と書いているあたり、ニヒルだが青臭い青春時代が垣間見れて興味深い。最近は、まるで悟ったような内容が多いが、今あるのは全くの偶然でもあるのがよくわかる。そんな嘘くささもスパイスでよい。2019/04/12
しゅうと
20
80年代。こんなことあったなと読みながら時代背景をいろいろ思い出しました。2022/11/22